全米15%世帯が食料不足=不況直撃、子供の飢えも急増
【ワシントン時事】米農務省が16日発表した2008年の食料安全保障報告によると、全米の14.6%に当たる1714万世帯が、同年中に収入不足などから家族全員に十分な食事を与えられない「食料不足」を経験したことが分かった。前年比で3割強の増加で、1995年の調査開始以来で最悪。未曾有の経済危機が国民生活に深刻な影響を与えている実態が浮き彫りとなった。
報告は、子供の食事まで制限せざるを得ない世帯が50万6000世帯に達し、前年比56.7%も増加していると指摘。「通常は保護されるはずの子供まで、食料を確保できないケースが増えている」と警告した。
金融危機で8900万人超が困窮=医療、教育支出が大幅減の恐れ-世銀
【ワシントン時事】世界銀行は16日、米ピッツバーグで今月24、25の両日開催される主要20カ国・地域(G20)金融サミット(首脳会合)を前に、未曾有の金融危機が低所得国に与える影響に関する報告を発表した。今回の危機の結果、1日1.25ドル以下で生活する厳しい貧困状態に置かれる人口は2010年末までに全世界で8900万人以上に達するとの見通しを示し、低所得国への支援が不可欠と訴えた。
報告では「世界経済は回復の兆しを見せているが、低所得の43カ国は世界的な景気後退に苦しめられている」と指摘。貧困状態の国民が急増しているにもかかわらず、これらの国では医療、教育費、社会基盤整備など必要不可欠な支出が116億ドル(約1兆円)程度不足する恐れがあると警告。民間投資の流入も07年の300億ドルから09年には130億ドルまで落ち込むとした。
世銀のゼーリック総裁は声明で「G20は低所得国が長期にわたって必要とするコストを無視できない」と強調した。
貧困と格差が拡大=食料補助受給8人に1人-金融機関の高額賞与は復活・米
【ワシントン時事】米政府の「フードスタンプ」と呼ばれる低所得者向け食料購入補助制度の受給者数が長引く不況で最高記録を更新、3700万人に達したことが26日までに、分かった。巨額の公的資金を注入された大手金融機関が息を吹き返し、数千万円の高額賞与を復活させる中で、米国人の8人に1人が空腹と闘う格差がある。
フードスタンプは1964年にジョンソン大統領が生活困窮者の食料購入を補助するために制度化した。受給資格は4人家族の場合、月額総所得が2389ドル(約21万円)未満。一世帯の月平均支給額は2009年9月時点で約292ドル(約2万7000円)。
農務省によると、受給者は08年度に2800万人を突破し、今年9月には前年同期比558万人増の3700万人を記録。10カ月間連続で過去最高記録を更新した。現在も1日2万人のペースで利用者は増え続ける。