私たちにとって身近な水といえばやはり、水道水です。寝起きの1杯から二日酔いの1杯まで、いつもお世話になりっぱなしです。
水道水をおいしく飲むため、沸騰させたり備長炭を入れたりと、いろんな方法を聞いたことがあります。でも、その方法で本当に水道水はおいしくなっているのでしょうか? 水道水にまつわる素朴な疑問を、東京都水道局の方に聞いてみました!
――さっそくですが、沸騰させると水道水の味がよくなるって本当ですか?
「水道水を沸騰させると、特有のカルキ臭がなくなります。そのため、おいしく飲めるんですよ」(東京水道局広報サービス課)
――なるほど。でも、水道水からなぜカルキ臭がするのでしょうか?
「カルキ臭とは、水を消毒する際に塩素を使うことで出てきてしまう臭いのこと。水道水には、雑菌の繁殖を防ぐために健康上問題ない程度の残留塩素が含まれ ています。そのため、どうしても『カルキ臭が気になる』という人は、一度沸騰させてから、冷やして飲むといいかもしれませんね」
――カルキ臭は、やかんに付着したりしませんか? ちょっと心配です。
「カルキ臭がやかんに付着することはありませんので、安心してください。水を沸騰させていくうちに付く白い物質、私たちはスケールと呼ん でいますが、これはカルキではなく、水分中のカルシウムやマグネシウムなどが析出し、付着したものです。このスケールを、カルキ臭が固まったものと思って いる人がいますが、それは間違いです。しかし、スケールは体に害を与える物質ではありませんが、放置していると固くこびり付いてしまいますので、こまめに やかんを洗うようにしてくださいね」
――それを聞いて安心しました! ちなみに、水道水に備長炭を入れておくとおいしくなると聞いたのですが、これは本当ですか?
「炭には、物質を吸着する力があります。そのため、水道水を沸騰させたときと同じように、カルキ臭を除去したり、味に悪影響を及ぼす有機物質を吸着・除去する効果があります。こうしたことから、味に違いがあると感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか」
――ちなみに、水道水ってどれくらい保存できるのでしょうか?
「保存状態や気候によって変わりますが、災害対策としての『防災的な備蓄』を行う場合、保持できる期間は3日程度と考えています。ただ し、これはあくまでも清潔な容器で直接水道水を汲んで密封し、冷暗所で管理している状態のことです。当然、容器が汚れていてはいけませんし、残留塩素がな い状態で長時間空気に触れていると、空気中の雑菌を取り込み、繁殖してしまうことがあります。また、沸騰したものは残留塩素がほとんどなく、雑菌が繁殖し やすい状態なので保存に適しません。なるべく早めに飲みきるようにしてください」
――残留塩素が少ない分、保存期間も短くなるということですね。最後に、水道水のおいしい飲み方を教えてください!
「おいしい水の温度として、だいたい10~15℃がいいといわれています。そのほかにも、昭和50年代に発足した『おいしい水研究会』で は、おいしい水の条件をいくつか提示しているので、気になる方はぜひ、インターネットなどでチェックしていただければと思います。また、私たちとしては、 ぜひ蛇口から直接コップに汲み取って、水道水を飲んでほしいと思っています。東京の水道水は高度浄水処理を施しているので、カルキ臭などをほとんど感じる ことなく、おいしく飲んでいただけるはずです!」
東京都水道局さんたちが「おいしい!」と太鼓判の水道水。ぜひ、堪能しましょう!