小倉朗（おぐらろう、1916-1990）は、興味深い作曲家です。

小倉は福岡生まれの東京育ち。

個人レッスンを受けていますが、音大や芸大は出ていません（東京音楽大学の前身である東洋音楽学校に2年ほど通って中退）。

作曲を池内友次郎に、指揮法をローゼンシュトックに師事しました。

高校時代に聴いて気に入ったのが、1960年作のヴァイオリンのためのソナチネ

彼は戦後、「脱西洋」を志向した時期がありました。

楽しい曲です。

1971年作のヴァイオリン協奏曲

あまり前衛的でないのがいいですね。

ヴァイオリンでもインストでもないですが、私の大好きな「ほたるこい」

アカペラの女性合唱曲です。

わらべうたの「編曲」ですが、ポリフォニー風で面白い。

小倉朗の「和風」は感傷的な雰囲気がほとんどなく明るいユーモアがあって、和風というより「江戸風」ですね。

これからもっと小倉作品を探してみようかな。

今日の音楽感傷(886) 日本のヴァイオリン曲＿小倉朗