『親子で育てる ことば力と思考力』の本をきっかけに知った今井むつみさん。
JPIC(出版文化産業復興財団)のセミナーで、講演を聞く機会がありました。
『英語独習法』の本を元にしたお話で、とても興味深かったです。
お話の中で特に印象に残ったのは、
・木を見て、森も見ようとすること
子どもが母語を学ぶときには、常に森を見ながら木を学んでいるそうです。
全体像を見ながら、今出会った「犬」という言葉を学んでいく。
そんな子どもの学習を、大人が邪魔してはいけないと思いました。
木を見て森も見るのは大変なので、森を「見る」ではなく「見ようとする」ことを
意識することが大事。
・自分の発見したスキーマを、相手に渡すことはできない
スキーマという言葉がキーワードの一つとなっていました。
スキーマ=仕組み。
それぞれの言語に仕組みがあり、これを自分の中で作り上げていくことが、
言葉の習得となっていきます。
仕組みというのは他人から与えられるものではなく、自分で作り上げていくものであること。
これを聞いて少し安心した部分もあります。
親自身が習得できている英語が限られていたとしても、
子どもは自ら英語のスキーマを発見していくので、
親以上にどんどん自分自身で伸びていけるということ。
スキーマを習得していけるように、その元になるものを与えることが親の役割だと思いました。
その言語の自然なスキーマを習得できるように、
できるだけ"ホンモノ"を与えていきたいと思いました。
つまり、英語絵本、英語圏の歌、できれば外国の人とコミュニケーションを取る機会など。
バイリンガルとは?ということも再び考える機会となりました。
2つの言語のスキーマを習得して、それぞれの言語をスキーマに沿って扱える人??
本当のバイリンガルというのは、かなり高みにあるようにも感じました。
母語の習得に関してが専門で、英語学習が専門というわけではないと
何回か前置きをされながらも、
先生が実践された学習法についても言及されていました。
参考にさせていただいて、自身の英語学習も頑張っていきたいなあ。