南沙諸島や南太平洋などへの海洋進出を含め覇権主義を目指す中国。

釜山の日本総領事館前に市民団体が従軍慰安婦の少女像を設置した韓国。

 

私たちが住む日本周辺はきな臭さが増している。

 

そもそも、きちんとした議論を避け好戦的とも見られる姿勢を強める安倍首相自体が

私たちを取り巻く「リスク」の1つだ。

 

加えて、間もなく1月20日に第45代米国大統領に就任するドナルド・トランプ氏(70)の

言動がさらなる「リスク」に急上昇してきた。

 

昨年の米国大統領選では、ヒラリー・クリントン氏と大接戦の末、46・0%の得票率で

クリントン氏(48・1%)らをおさえてトランプ氏が当選した。

政治経験が豊富で政権の中枢に長くいたクリントン氏による「従来通りの政治の継続」という

「リスク」を嫌がった米国の有権者が予想以上に多かった。

 

それにしても、トランプ氏は過半数の得票を得なかったにしては

大変強気だ。メキシコ国境に壁を築きメキシコが資金を出すべき、とぶちあげたかと思うと、

トヨタ自動車のメキシコ工場の新設に対し、「あり得ない!高い関税を払え」と

ツイッターに投稿。新設撤回を求めた。

 

安倍首相の言動はトランプ氏に比べればまだ小さいようにも思えるが、

中国などへ対抗する政策を強める一方、輸出大企業への優先政策は継続。

増税や負担増と、年金・医療・介護などの給付抑制をセットにした政策を

今年さらに強める意向で、今月20日にも招集される通常国会は

そうした安倍首相の狙いを実現するものになるだろう。

 

もちろん、憲法改正は数年内に成し遂げ、「強い日本」を仕上げる狙いが見て取れる。

 

国あって民なし。そんなことにならないよう、警戒を強める必要がある。

 

安倍首相は外遊に積極的で、私自身はそこは評価している。

しかしながら、いくら外で良い顔を演じても、日本に戻って

民のことを考えないのは、とても良い宰相とは言えない。

 

安倍首相やトランプ新大統領には民に優しい政治を求めたい。

私たち国民・市民も政治を自らのものと考え、積極的に参加しなければならない。