2016年8月の「記者拘束・取材妨害事案」に関し沖縄県東村の高江橋付近で地元記者から聴き取る日本ジャーナリスト会議(JCJ)の調査・取材団

 

「偽(ニセ)情報」をご存知でしょうか?基本的には、意図的に虚偽・不正確と知りつつ流す情報です。英語では dis-information 。

「諜報」では基本的な活動で、

「少しの事実に不正確な情報を折り曲げ、結果として間違った結論に導く」もの。

 

結局のところ、「不都合な情報の信頼性を落とせば良い」ので、

そうした不都合な情報を「役に立たないようにする」ものです。

 

もともとは、東西冷戦期にロシアや米国、欧州で盛んに用いられました。

CIAも偽情報を多用したと言われ、イラク戦争における

ブッシュ政権が情報操作もその一例です。

 

最近では日本でもよく目にするようになりました。

典型例はこれです。

*きつい表現もありますが、さらにさらにひどい情報が流れています。お許しください*

 

「沖縄県の翁長知事は、中国に沖縄を売り渡そうとしている。

 その証拠に、娘も中国に入り浸って中国共産党の幹部の息子と結婚した。

 もう1人の娘も中国に留学している。翁長知事は売国奴だ」

 

これに関し翁長知事は沖縄県議会で公式に否定し裏付けもされています。

そんな事実は無いことは確認されましたが、何となくマイナスのイメージが

残ったうえ、一部では、その否定された情報が「事実」として出回り続けています。

 

以前は、こうしたものはありませんでしたが、出所不明の「怪文書」が

出回り、偽情報と同様によく用いられました。

 

偽情報が主に多用されるのはネット上です。

 

しっかりとした予算を組みネットに詳しい情報戦略チームを作れば簡単に

世論操作できるため、資金が豊富な政党・政治団体等が取り組んでいるようです。

 

なお、メディア戦略が特に上手なのは自民党ですね。

 

こうした偽情報を精査することなく安易に信じツイートやシェアする人が

とても多いです。そのため、妙なネット世論が醸成されていきます。

 

様々な健康情報に接し、患者さんの生命を守るのが医師・歯科医師ですが、

医師であっても、こうした偽情報に踊らされる人が少なくありません。

記者もそうですが、できるだけ「一次情報」(=直接会ったり見る現場情報)に

近付くのが基本です。医療はまさにそうですよね。

「患者さんは〇〇と言っている。だけど、思い込みの可能性もある」

本当かな?と考え、若干の疑いをもって考えないと、取り返しのつかない

間違いを犯すこともあります。

 

私も「現場主義」。お金も時間も必要ですが、

治療においても、取材・執筆においても、できるだけ実際に会って、

見て、聞いて、判断し、先に進むようにしています。