溜まりに溜まっている初診患者さんのアンケートをご紹介。
もう2年分溜めてしまいました
掲載するのが遅くなりすみません
古い順に紹介しようかと思ったのですが、カルテを見て確認しながらでないとブログが書けないため、今日は最近来られた患者さんのアンケートをご紹介。
遠方から来られた60代女性、裂肛・肛門狭窄症の患者さんです。
この患者さんのように手術をしたのにまた痔になった・・・という再発のケースは多いです。
痔の種類は色々です。
いぼ痔(痔核・脱肛)、切れ痔(裂肛)、肛門狭窄など様々です。
多くの患者さんが手術を受けたら治療が終わりだと思っています。
手術で痔を治したら
死ぬまで一生痔にならない
そう信じて。
でもよく考えてみて。
手術で治せるのは痔だけです。
手術をしても便秘は治りません。
痔は間違った排泄の結果。
その「間違い」を正さなければ、何年か経ったらまた肛門にトラブルが発生する。
以前のトラブルと同じとは限らない。
以前はいぼ痔(痔核・脱肛)だったけど今回は切れ痔(裂肛)という人もいるし、以前は痔瘻だったけど今回はいぼ痔(痔核・脱肛)という人もいる。
皆さん、手術だけ受けて便通を治してないんです。
いえいえ
そんなことありません
手術をしてから
便通には気を付けてきましたから
と言われる患者さんが何をしてきたか
酸化マグネシウムなどの下剤を飲んで便をやわらかくして毎日出すことなんです。
軟便ばかり出していると肛門は狭くなっていきます。
毎日便が出ているのに出始めだけ硬い。
その硬い便でまた肛門が切れる。
切れるとなかなか治らない。
痛み・出血でトイレが憂うつ。
そしてだんだん便が細くなっていく。
やわらかい便を出しているのに肛門が切れる、痛い、出血する。
それが治らない、毎日続くようになって私の外来に来られる患者さんが多いです。
そんな患者さんに共通していることが
・酸化マグネシウムを飲んで便をやわらかくしている
ということ。
酸化マグネシウムでやわらかい便を作っても、出し残した便は固まります。
酸化マグネシウムはこれから作られる便には効きますが、既に出来上がって出口におりてきている便や、ましてや出し残した出残り便には効きません。
残った便は傷を汚染します。
だから傷が治らない。
炎症で肛門が硬く狭くなっていく。
出口の便を出さずして痔の治療はないのです。
そんな話をいつも患者さんにしています。
この患者さんの肛門はかなり狭かったです。
まだ治療中です。
ブジー治療に耐えられる方は手術をしません。
耐えられない方は地元の肛門科での手術をオススメしていますが、今まで受診された方全員がブジー治療を希望されました。
肛門が広がるまでは月に1回の通院が必要です。
広がったら通院の間隔があいていきます。
2ヶ月あけ、3ヶ月あけ、半年あけ・・・最終的に治療が終了したら年に1回のオシリ検診となります。
卒業まで何回ブジーが必要なのかは患者さんの肛門の狭さによりますが、だいたい半年くらいしたら広がっている人が多いです。
半年間は月に1回の通院が必要だと説明することが多いですが、中には2回目の通院でめっちゃ広がっていて、次は3ヶ月後でいいですよというケースもあります。
本当にやってみないと分からない。
ただ手術と言われた患者さんでも、手術しても広がらなかった患者さんでも、幸いなことにブジー治療で広がって、ちゃんとした便を出せるようになってきています。
ただブジー治療は痛いので・・・(中には拷問のような治療だと言われた男性患者さんもおられました)本人の強い意志がなければ治療は成立しない。
だから必ず患者さんに意思確認をします。
治療は患者さんに選んでもらう。
手術して拡げるのか、ブジーで拡げるのか。
いたーいブジー治療も肛門が広がってくると痛みがなくなる。
これに感動される患者さんの表情はこちらも幸せな気分になります。
ゴールを目指して頑張りましょうね。
遠方から通院も大変でしょうが卒業できるまでサポートしたいと思います
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