溜まりに溜まっている患者さんが書いて下さったアンケートをご紹介。
だいぶ前のアンケートになりますがご紹介したいと思います。
今日ご紹介する患者さんは40代女性。
治らない切れ痔に悩み、セカンドオピニオンで受診されました。
この患者さんのように不安と恐怖が強いけれど、お尻はさほど悪くないというケースは時々あります。
「切れて痛いから辛い・・・」ではなく、「切れたらどうしよう・・・怖い」なんです。
実際切れてなくても・・・。
切れるのが怖いから、なるべくいきまないようにして便を出す→ スッキリ出ない →便が残る →翌日になると残った便が固まっている →出始めの固い便で肛門が痛い →怖いからいきめない
という悪循環に陥ってしまう。
そこでやわらかい便を出そうとして、酸化マグネシウムやマグミットなどの軟便剤を飲むと軟便・下痢便となり、かえってスッキリ出にくくなります。
そしてそんなやわらかい便ばかり出していると、だんだん肛門が狭くなってしまいます。
だから安易に下剤や軟便剤に流れることは危険。
酸化マグネシウムやマグミットは「お腹(腸)」に効きます。
肛門には効きません。
これから作られる便には効きますが、既に出来上がって出口まで下りてきている便や、ましてや出残り便には効きません。
問題は出口の肛門で起こっているのに、お腹(腸)に効くモノを飲んでも解決しない。
だから切れ痔が治らなかったのです。
必要の無い下剤は痔を悪化させるので、怖くても不安でも中止する必要があるけれど、急にやめると怖いので、少しずつやめていく。
飲まなくても大丈夫なんだ
を実感できたらやめられます。
そこは患者さんの気持ちと納得なので本人に任せるしかありません。
また切れ痔の人にありがちなのが「いきまないように出す」という間違った排便。
いや、それ無理やって
いきまないと便は出ませんよ
だから普通にいきんでください。
ただし、息止めて 青筋立てて いきまない。
血管ブチ切れそうな位いきむのはやめてくださいね
この患者さんのアンケートを読んでから、坐薬の入れ方指導を始めました。
今では完全にルーチンとなっています
こうやって患者さんからの意見や要望を拾い上げて、どんどん診療を変えていっています。
そしてこれからも変わり続けると思いますので、どんどんアンケートに書いて下さいね
診療所のセラピードッグ「ラブ」
左側がラブです
ラブに会えるのを楽しみに
受診される患者さんも多いです
土曜日は不在ですので
土曜日以外にお越し下さいね
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患者さんのリクエストで復活させた
化粧品と発酵素するりの記事は
コチラ
便通・腸を整えて美肌を目指す 元皮膚科・現役肛門科の女医が教えるキレイ術
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是非、本屋さんで買ってください