何回拭いてもお尻がキレイにならない理由 | みのり先生の診察室

みのり先生の診察室

5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

何回拭いても紙に便が付く

だから温水便座で洗う

洗ってもキレイにならない

また拭いて洗う

 

そんなエンドレスな拭き洗いをしている人が多いです。 

 

 

それは出ているイボ痔のせいでも

皮膚のたるみのせいでもありません。

 

 

あなたの拭き方が悪いわけでも

洗い方が間違っているわけでもないです。

 

 

まだスッキリ出ずに便が肛門の中に残っているのです。

 

それをスッキリ出さないと何度拭いても洗っても同じ事です。

 

今日はそんな悩みを持った患者さんの実際の話をしたいと思います。

 

 

何回お尻を拭いてもキレイにならず20分以上かかることも・・・

 

何回お尻を拭いても綺麗にならなくて、拭く回数は20回以上、時間も20分、酷い時は30分かかるという患者さんが少なからずおられます。

 

トイレの時間が長くなるので、友達や彼氏と居る時にトイレに行きたくなったらどうしよう?という不安や、仕事で悩みやストレスを抱えてしまい、トイレ自体が苦痛になってしまいます。

 

トイレのことが原因で仕事も辞め、外出も怖くなり、引きこもり生活になってしまうケースだって本当にあります。

 

そんな状況に終止符を打ちたいと、わざわざ遠方から来られる患者さんも多いです。

 

このような症状の患者さんのほぼ全員に出口の便秘(直腸便秘)がみられます。

 

そして残った便を出してみると、とってもスッキリします。

 

説明の最中、緊張の糸が切れたのか、ポロポロと涙を流される患者さんも多いです。

 

それくらいお尻の悩みのせいで人生まで暗くなってしまってたんですね。

 

このような患者さんにはセラピードッグの「ラブ」が大活躍。

 

撫でてもらうと落ち着かれます。  

 

排泄のあと「お尻のスッキリが、こんなに心を軽くしてくれる」という事に皆さん、驚かれます。

 

自分では気付かなかったけれど心とお尻が疲れてたんだなぁ・・・ということにまで。

 

 

拭いても拭いてもキレイにならないのは残便のせい

 

排便後、紙で何回拭いてますか?

 

どんな風に拭いてますか?

 

 

 

 

そんなこと、親にも教えてもらったことがないし、学校でも教えてくれません。

 

トイレは密室での孤独な行為なので、我流になりがちです。

 

そして誰しも自分がやっていることが普通で正しい、みんな同じようにしている・・・と思い込みやすいです。

 

でも、何度も拭いたり、ゴシゴシこすって拭いたりしていると、そのうち肛門周囲の皮膚が荒れてきます

 

かゆくなったり、ヒリヒリ痛くなったり、ベタベタしたり、人によって症状は様々ですが、何かしらのトラブルが起こります。

 

 

トラブルが起こると「不潔にしていたからだ」と思い、さらに綺麗にしようとします。

 

そしてキレイにしようとすればするほど、肛門はボロボロになっていきます(涙)。

 

 

拭いても拭いても綺麗にならないのは残便のせいかもしれません。

 

このような症状の患者さんを診察すると、必ずと言っていいほど肛門や直腸に便があります。

 

ついさっき、出してきたのに・・・です。

 

人によったら何度も便が出ているのに・・・です。

 

このような状態を当院では「便秘」と捉えています。

 

「直腸性便秘」と医学的に説明していたのですが、教科書的な定義と少し違うため、今は「出残り便秘」と説明するようにしています。

 

その方がピンときやすく、患者さんにも分かりやすいようです。

 

スッキリ便を排泄してもらうと「綺麗に拭けた!便が付かなかった!」と大喜びでトイレから戻ってこられます。

 

ケースバイケースですが、3回目に便が付いていたら便が残っている可能性大です。

 

これは今まで何万人もの患者さんを診てきた経験上の回数です。

 

あなたも拭いた紙を見て確かめてみて下さい。

 

拭いた紙は排泄のバロメーターなので必ずチェックして下さいね。

 

紙に便が付いてるからって間違っても温水便座で肛門を洗わないで下さいね。

 

どんなに洗っても肛門の中が便まみれだったら綺麗になりません(苦笑)

 

 

「便」も「涙」も、「出てくるもの」は我慢しない(笑)

私の外来では涙を流す人が本当に多いです。

 

こんなことを書くと、私に会ったことがない人は「癒やし系」のやさしいイメージを持たれるようですが、実物は全く違います!(笑)

 

間違っても「癒やし系」ではないですね〜😓

 

むしろ「お笑い系」かもしれません(笑)

 

泣く人も多いですが、説明の途中で笑い出す患者さんもいますから〜😅

 

面と向かって「先生、おもろすぎ!漫才師みたい!」と大笑いされることもしばしば・・・。

 

奥歯にものの挟まった言い方は出来ない直球タイプなので、ハッキリと言い切ります。

 

(これが院長との最大の違いかな。院長からすればヒヤヒヤするみたいですが・・・笑)

 

でも涙を流す人が多いんですよね・・・

 

みんな便だけじゃなく、いろんな感情を溜めこんでます。。。

 

だから便を出し切るとスッキリするのかな。

 

便に限らず、出てくるものは、全部我慢しない!

 

 

 

便もオシッコも、オナラも、感情も、涙も鼻水も、全部出す!

 

我慢して溜めこむからつらくなるんだと思いますよ。

 

だから外来でも思いっきり泣いてくれていいんです。

 

ちゃんと鼻かむ用のティッシュも常備してますから。

 

泣いて、便出して、 スッキリしたら晴れ晴れした顔で帰って行かれます。

 

心の問題と関係がないかも知れないけれど、便通治療が人生を変えるきっかけになったら嬉しいな・・・と本気で考えてますよ。

 

出口でのスッキリ排泄も大切ですが、最近は腸内環境にも興味を持っていて、そっちの方の改善にも力を入れています。

 

まだまだこれから私たちの治療も変わっていくと思います。

 

すべては色々試して下さる患者さんのおかげです。

 

必要なことは全部、何もかも患者さんが教えてくれました。

 

これからも患者さんに教えてもらおうと思います。

 

 

 

ウォシュレットで洗うことがいけない理由はコチラ下矢印

 

温水便座症候群 〜おしりは洗えば洗うほど皮膚が荒れる〜

 

診療所のセラピードッグ「ラブ」あしあと

ラブはたくさんの患者さんを癒しています

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ラブが居るときに来て下さいねキラキラ

 

 

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