アフガン情勢についてまとめておきます。殆ど記事の引用ですが、
オバマ大統領が、アフガン増派を決めたのはおそらく彼の任期中にブッシュの無謀な戦争を終結させ、中東含むアフガン・イラクなどを安定化させ、一連の戦争の戦後秩序を構築した名大統領としての名を残したいからでしょう。よって先に2011/7に、本当にそれまでにアフガン情勢を解決できるのかという根本的な解を出さずに、アフガン撤退という道筋を付けたのもその一環でしょう。


<アフガン新戦略>「無条件の撤退開始危険」米に元大使警告
12月3日15時1分配信 毎日新聞
【ワシントン草野和彦】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091203-00000047-mai-int
 
アフガン、1年以内に形勢転換=タリバンは勢い喪失-駐留米軍司令官
12月9日8時20分配信 時事通信
 
アフガニスタン駐留米軍のマクリスタル司令官は8日、アフガン戦略に関する議会の公聴会で、今後1年間で反政府勢力タリバンなどの武装勢力が勢いを失う
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009120900015

さらに、ゲーツ米国防長官は2~4年かかるとみている。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200912/2009120700027&rel=y&g=int

<アフガン新戦略>成功に自信 米公聴会で駐留司令官が証言

12月9日13時31分配信 毎日新聞
http://mainichi.jp/select/world/news/20091209dde007030062000c.html
マクリスタル駐留米軍司令官議会証言三万人増派、増派否定派と見られていたアイケンベリー大使は否定せず。
アフガン安定化への増派に対しては否定的な意見もあるものの、一応安定化は可能であろうという意見も根強いようです。特にアフガン政権は今カルザイ大統領の不正選挙疑惑でレジームの正当性が問われているわけで、強い支援をする必要があるのかという疑問があります。佐藤優さんも、岡田外相のサプライズ外訪について、なぜ正当性に疑問があるこの時期にアフガンを訪問するのか、と外交センスを疑う記事を書いていましたし。

それはともあれ、
http://mainichi.jp/select/world/news/20091209k0000m030031000c.html?inb=yt
韓国は350人アフガンに派遣。
http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20091203k0000m030095000c.html?inb=yt
NATOは5000人派遣。
と否応なく米陣営にある、米との同盟関係にある国は派兵をするわけです。イラクと違い、少なくともアフガンは
先制攻撃を受けたという大義がありますし、日本が、対米予算・朝貢削減外交に望むのは当然正しい外交方針ですが、といっても同盟上なんの協力もしないわけにはいかないでしょう。外交ルールを根本的に作り変えていくわけですから。その過渡期において米をたらしこむべし。よってアフガンなりイラクなりPKFを匂わせる発言をしたり、国連決議なくとも期限付きで派兵するべきでしょう。少なくともその努力の跡を匂わせないと(つ´∀`)つ


平和賞授与でオバマ氏、アフガン「正しい戦争」
12月10日23時25分読売新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091210-00001484-yom-int
なんか、戦争に正しいも悪もないとか言って切れてる人いますけど(´-ω-`)、オバマは核廃絶を訴えたからといって、甘っちょろい平和幻想主義者じゃありません。民主党は思想として、米=正義という米化を推し進める戦争大好きですし、ネオコンみればわかるように。イラクはともかく、「アフガンは米の国防上正しい」と米人なら言わなきゃならんだろうに・・・

しかし、核廃絶という甘い夢で世界に求心力を持つオバマがアフガンなど戦後処理をアグレッシブに進めていかなきゃならないという矛盾に、あまり外交的な功績を挙げられない予感がしますね。この矛盾が彼の政権にとって命取りにならなければいいですが。
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