【開発】L字溝 第7話 | 株式会社リデベ(再開発)の社長(こと相澤巧)のブログ

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前回以前の話はこちらからどうぞ。


【開発】L字溝 第1話


【開発】L字溝 第2話


【開発】L字溝 第3話


【開発】L字溝 第4話


【開発】L字溝 第5話


【開発】L字溝 第6話


※前話のリンクがずれていた様です。スイマセン・・・


いよいよ、もって、このペースだと一級建築士試験までにこのネタが終らなくなりそうです。もっとも、間に合ったから『なんなんだ』という話もありますが・・・。


さて、前回、何が問題なのかははっきりしたので今回は解決策を練ることにしました。


青字・・・私

赤字・・・Y監督

緑字・・・設計担当M氏


「じゃあ、建物を壁の厚さ分だけ、ずらすか!」


「いや、もう、概ね出来上がってるのにどうやってずらすんですか!?」


「Y監督、ずらせません?」


「Junさん、出来ないこと解っていて、聞いてるでしょ・・・」


「あっ、じゃあ、2階の道路斜線で引っかかる部分だけカットしちゃいましょうか!ちょっと、工期は掛かるけどそれならできますよね?」


「まぁ、出来ないことはないけど確認の変更が必要になりますよね。」


つまりこんな感じのことを話してるわけです。

(サムネイルになっています。クリックすると拡大します。)
『Dr.Junの住宅情報館』の館長のブログ

Y監督と設計担当のM氏は上図のようなことを話しているわけです。


擁壁を作ると、様壁は道路上に作れないので擁壁の道路側の面から新たに道路幅員を4m取って、敷地を道路に提供します。この場合、建蔽率と容積率が厳しいとアウトなのですが計算上はギリギリ足りていました。しかし、道路がずれたことにより、建物の上の部分が道路斜線にぶつかってしまいます。そこで赤い部分をカットしようという考えです。当然ですが、確認申請を出した時と建築基準法の要件を満たす内容が変わっているので変更届が必要です。ただ、この時は、まだ姉歯問題による建築基準法改正前だったので、確認申請の変更そのものは大した問題ではありませんでした。


「いや、ダメだな。決定的な問題があるぞ。」


「ん?なんですか?」


「この計画の場合、擁壁は道路じゃ無くなるわけだよな。」


「そうですね。」


「しかも、この擁壁の建っている場所はうちの土地だよな。」


「もちろん、そうですね。」


「ということは、隣地の方々は道路と敷地の間にうちの土地が入っちゃうから、接道してないことになるよな。」


「そういうことになりますね。」


「ってことはだ!隣地から一度、廃道の許可をもらって、道路を新設するというようなことになるぞ。」


「・・・汗


「あのなぁ、隣地の人達がそんな簡単に廃道させてくれると思うか?私道とはいえ、二方向に面している。ましてや、こちら側に商業ビルが建てば、それに面することで自分の敷地だって店舗にできると考えれば廃道しない方が価値が高いと考えるのは素人でも解るだろ。」


※廃道・・・建築基準法上の道路となっている私道を廃道をする場合、その道路に隣接する全ての所有者の建物が別の道路に面していて、当該道路を廃道しても問題がなく、また、その当該道路が隣接する建物の二方向避難等の法的要件に抵触してないことを前提に、隣接する敷地の全ての権利者(所有者、借地権者など)から了解をもらえた場合、廃道ができる。一般的にはそんな簡単にはできず、了解をしてもらう為に金銭解決をする場合が多い。また、この時に支払うお金のことを判子代や印鑑代などと言う。


「じゃあ、擁壁 の土地を隣地所有者に提供しちゃうというのは・・・・」


「あのなぁ・・・坪いくらの土地だかわかってるのか?それだけでうちの会社は1000万以上の損失が出るんだぞ。それにだ、もし提供したら擁壁ごと提供するわけだよな。擁壁の所有権の問題とかが複雑になる。うちの物が隣地の上に建っていれば借地料の問題がでるし、擁壁ごとあげちゃうと、擁壁の管理の問題が発生する上に、擁壁を壊して、こちら側の私道側にアプローチを作るってことも可能になるぞ。」


「なるほど・・・。じゃあ、この案はダメですか?」


「まぁ、相手が3人だからなぁ、廃道の件を聞いてみないとわからないけど・・・」


と、いうわけで隣地所有者に廃道していいかを聞いてみることになりました。


聞いてビックリ衝撃的な事実が発覚することになります。


まだまだ、続くけど・・・

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