仕方が無いっていう言葉が嫌いだ | drivingbass4-placebo or drug-

仕方が無いっていう言葉が嫌いだ

何度目のお見送りだろう

音楽稼業から身を引く人を見るのは

止める権利は当然無い

悩んで決めた事なんだろう

あえてこちらから深く聞く事もしない

「君なら大丈夫ですよ」なんて軽口が叩けるような話ではない

真剣にやっている分、年月を掛けた分

その喪失感といったらそれはもう。もう。

言葉に容易く出来るものではない


歌って弾いて作って壊して

一喜一憂できているのはある意味恵まれている事


色んなものを犠牲にしてきた分の何かは得られたのかな

せめてそこに救いはあって欲しいけれど

それは一体どんな感じなんだろう

想像が出来ない


それどころでなく

自分にはこれしかないと縋っていたものへの手離れの手応えがあったのか

誰のための音楽っていうのと、現実のバランスが崩れ落ちたのについていけずはちきれてしまったのか

どれも怖いケースばかりが頭を過ぎって軽く震える

誰かに易々と相談できるものでもなく

自分も背中合わせになっているような話の中で

決して他人事ではない


自己責任と言われればそれまでなのだけれど

悲しいくらいに現実は厳しい

奇跡の逆転劇なんていうのは先ず起こり得ないから

その癖、運っていうのは確実に存在する

なんだろうね


漫画、カイジのシーンであった

ビルとビルの間に掛けられた先細りの透明な板の上を必死に歩く人たちのそれに

僕らは良く似ているといつも思う


それでも理想やら夢やら。

そういうある種の矛盾みたいなものを持っていたいとも思う


そう思っていられる間はまだ

僕は前線に居ようと思うんです


本当にお疲れ様でした。

ゆっくり休んでくださいね