トヨタ自動車のインド法人は27日、生産能力を2013年までに現在のほぼ倍の年31万台に増やすと発表した。インドではスズキが乗用車市場の4割強を握り、トヨタは出遅れていたが、成長市場でシェアを広げるため積極策に出る。

 トヨタはインド南部カルナタカ州に2工場を持ち、現在の生産能力は合わせて年16万台。12年前半までに27億5千万ルピー(約49億円)を投じて年21万台に増やす計画だったが、さらに89億8千万ルピーをかけて現在のほぼ倍に引き上げる。

 インドで売れ筋の低価格車の投入が遅れたトヨタは、10年度のシェアが3%余りにとどまった。だが、昨年12月にインド向けに開発した低価格セダン「エティオス」(最安モデルで49万9千ルピー)、今年6月にはハッチバック版の「エティオス・リーバ」(同39万9千ルピー)を発売。6月にはシェアを6%超にまで上げている。