6月の国内の新車販売台数(軽自動車含む)は、前年同月に比べて21.6%減の35万1828台で、減少幅は5月(33.3%減)より縮小した。過去最悪水準だった4月(47.3%減)を底に2カ月連続で改善した。生産回復で品不足が徐々に解消され、販売台数も戻りつつある。

 日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が1日発表した。

 軽自動車を除いた車は、前年同月比23.3%減。主なメーカーではトヨタ自動車(レクサス除く)が37.5%減、ホンダが32.3%減とマイナス幅が大きかったが、日産自動車が4.2%増と9カ月ぶりのプラスになったのが目立つ。

 日産は国内生産が5月にほぼ通常ペースに戻るなど、トヨタやホンダより回復が早かった。震災による部品の供給難の影響が少なかったタイで、小型車「マーチ」を生産し、日本に輸入できた効果も大きい。日産幹部は「品不足のなかでマーチがあったのはかなり助かった」という。

 他メーカーも生産回復で納車までの期間は短くなりつつあり、トヨタディーラー関係者は「一部の車種以外はほぼ通常になった」。ホンダ幹部も「7、8月にかけ納期を短くしていく」という。

 また、11年上半期(1~6月)の販売台数は、軽自動車を除く車は前年同期比30.5%減の119万5179台、軽自動車は22.7%減の72万4068台だった。