運転免許にはいくつかの種類があります。その中でも、中型二種免許を取りたいと考えている人もいるでしょう。中型二種免許を取ることで、中型自動車である旅客車両の運転ができるようになります。各種団体の旅行や送迎といった幅広いニーズに対応できる資格なので、仕事のために取得を目指すケースも多いのです。中型二種免許は、どのように取得するのでしょうか。この記事では、中型二種免許の取得方法や費用などについて詳しく解説していきます。

ニーズが高い!中型二種免許とは?

中型二種免許とは、中型自動車の第二種運転免許のことをいいます。中型自動車とは、11トン未満のトラックや乗車定員29人以下のバスなどのことを指すのです。第二種運転免許とは、バスやタクシーといった旅客自動車などを旅客輸送のために運転する場合や運転代行などで顧客の自動車を運転する場合に必要になります。これら2つを合わせたのが中型二種免許ですので、旅客輸送のために中型自動車を運転することができるのです。また、11トン未満のトラックはもちろんのこと、旅客運送の普通自動車も運転できます。コミュニティバスなどのドライバーとしても働ける免許なので、職業スキルとしてニーズの高い免許となっているのです。

中型二種免許の取得条件をチェックしよう!

中型二種免許を取得するためには、普通自動車免許を取得する場合とは違った条件があるので注意が必要です。まず年齢です。中型二種免許を取得する場合には満21歳以上であることが条件になっています。普通自動車免許のように、18歳以上で取得できるわけではありません。また、普通車もしくは大型特殊車の免許を持っていることも条件です。普通車・大型特殊車の免許取得後、免許期間が通算して3年以上であることが求められているので、年齢条件が満21歳以上となっています。

視力については、両目で見た場合に0.8以上、片眼でそれぞれ見た場合に0.5以上が必要になります。裸眼でなく、眼鏡やコンタクトで矯正していても大丈夫ですので、視力が足りない場合には眼鏡などを使用しましょう。検査の結果、視力が足りないときには免許取得はできません。不安がある場合には、あらかじめ眼科などで視力を確認しておくと安心です。中型二種免許の場合には、深視力も必要です。深視力とは、遠近感を感じる目の能力のことで、三桿(サンカン)法の奥行知覚検査器によって検査します。2.5mの距離で3回検査した結果の誤差が2cm以下なら問題ありません。

色の識別ができることも条件です。赤・青・黄の色の識別がはっきりできていれば大丈夫でしょう。聴力は、両耳の聴力が10mの距離で90dBの警音器が聞こえることとなっています。補聴器を使用していても構いませんので、聴力に不安がある場合には補聴器で補っておくといいでしょう。四肢または体幹の障害がないことも条件です。

中型8t限定免許・中型8t限定免許ATを所持している人は、先に限定解除をする必要があります。限定解除とは、限定条件が付けられている免許を限定条件のない免許に変更するための手続きです。限定解除するためには2つの方法があります。教習所に通学または免許合宿などをして運転練習と技能審査をおこなう方法と、運転免許試験場で限定解除審査のみをする方法です。どちらの方法でも構いませんので、自分の都合のいいほうを選んでしまって大丈夫です。限定解除していない状態では中型二種免許を取得できませんので、必ず限定解除の手続きをおこないましょう。

二種免許取得で注意したいこととは?

二種免許取得の際には、気をつけてほしいことがいくつかあります。まずは、二種免許には5つの種類があるということです。「普通二種免許」「中型二種免許」「大型二種免許」「大型特殊二種免許(大特二種免許)」「牽引二種免許」の5種類があります。そのため、自分の取りたい二種免許が何なのか、しっかりと把握しておかなければいけないでしょう。送迎バスやコミュニティバスなどの中型車を運転する職業に就きたい場合には中型二種免許が、路線バスや観光バスなどを運転したいときには大型二種免許が必要といったように、運転したい車両や就きたい職業によって取得するべき免許は変わってくるのです。何のために二種免許を取得するのかを明確にしておかないと、思っていた免許と違ったというトラブルが起こる可能性があるので注意しましょう。

また、免許を取得するための教習所を選ぶ際にも注意が必要です。二種免許を取得する際には大きく分けて2つの方法があります。自動車教習所に通って免許を取得する、もしくは免許合宿に参加する方法です。どちらの場合でも、所定の教習を受けて免許の取得を目指します。しかし、二種免許を取得できる教習所は限定されているので注意しましょう。教習所によっては普通自動車免許の取得にしか対応していないところもあります。そのため、自分の通いたい教習所や自宅から近い教習所では、二種免許の取得ができない可能性があるのです。通いたい教習所が二種免許に対応しているのかどうか、あらかじめ確認しておくといいでしょう。近くに二種免許取得ができる教習所がない場合には、免許合宿に参加して取得する必要があります。

運転経歴証明書が必要なケースとは?

中型二種免許を取得するために、運転経歴証明書が必要になるケースもあります。免許の失効や取り消しを受けた人は、運転経歴証明書が必要になるケースがあるので、自分が当てはまっているかどうか確認が必要になります。過去3年以内に免許の失効、または取り消しを受けたことがある場合は、運転経歴証明書を取得して提出する必要があるのです。中型二種免許の取得条件には、普通免許・大型特殊車の免許を取得してから3年以上経過していることというものがあります。そのため、3年以内に失効や取り消しを受けた場合には、この条件を満たすことができないのです。中型二種免許を取得したいのなら、住所地の免許センター内、自動車安全運転センターなどで、運転経歴証明書を取得しましょう。

中型二種免許のメリットとは?

中型二種免許は、取得するメリットが多くあります。まずは、さまざまな職業に役立てることができるのがメリットでしょう。バスやタクシー、プロドライバーとして活躍することができます。それだけではなく、ニーズの非常に高い介護送迎や旅客運送が必要になる職業に就くことが可能です。これらの仕事は、需要がとても高まっている職業ですので、多くの働き先があります。その一方、なり手があまりおらず人手不足が続いているのです。需要と供給のバランスが取れていないため、業界全体で売り手市場の傾向が強くなっています。そのため、中型二種免許を取得しておけば、就職先の幅が広がって転職などに有利に働くでしょう。

中型二種免許取得にかかる費用

二種免許取得にかかる費用は、取得する種類によって変わります。まずは、普通二種免許の取得にかかる費用相場は、20万円前後となっています。中型二種免許の場合には、26万円前後です。大型二種免許の場合には、17~45万円前後と幅が広くなっています。これは、現在持っている免許の種類によって費用が異なってくるからです。大特二種免許と牽引二種免許の相場は、10万円前後となっています。入校する教習所や免許合宿によって費用は異なりますが、相場としては上記のようになっているので目安にするといいでしょう。

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※情報引用元 I.S.免許センター 免許の匠
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