「あーこれ。先生の想い出の曲なのよ。
スリーディグリーズの『にがい涙』って曲なの」
「にがい涙?永ちゃんじゃなくって?」
「あらー。また、そんな曲よく知ってるね」
満願寺先生は、目を輝かせて
「この曲はね、
70年代にはやったのよ。昔付き合ってたの人が好きだったのよ」
そんなことをいきなりカミングアウトするなんて、
それに、70年代って・・
そんなに古い曲を好きだった人とつきあってた・・て
一体何歳の人と?
もしかして、俺らのオヤジたちより、
年上の人と付き合ってた、て
計算になるんじゃ?

俺の頭の中は満願寺先生のことで
マンタンだった。


ピンクセラムな夜