愛摘は
お通夜、葬式とも一粒たりとも涙を見せなかった。
昔飼ってた犬が死んだ時は
あれほどワーワー泣いて
翌日顔が腫れ、
涙をふきすぎてほっぺの皮がむけるほどであったのに。
そんなことを思いながら
横目で見たが、
いやその自分さえも
涙が出たのは
わずか出棺の時だけであったことを
思えば
大差ないな、と思えた。
なんて薄情な姉妹なのだろう。

母ちゃんは焼き場で泣き崩れ、
私は母ちゃんのなぐさめ役をすることで
泣かない娘も母を助ける気丈な娘と
映ればいいな、と
そんなときでさえ計算高くなる自分に
呆れていた。


毒吐き女の時々ゆったりひとりごとブログ