その51:なめくじがはってきた私は絶望的な気持ちになった。 修学旅行の傷が癒えないまま、 その上にナメクジがはってきて、粗塩をまぶせられた気分だった。 「ハルちゃん、ハルちゃん。どうしたの?」 ユミちゃんが、様子のおかしい私に気づいて声をかけてきてくれた。 「あれ・・」私が指す方向には、もう遠くになった 二人の自転車で走る後ろ姿。 「自転車・・?あれ、誰?」 ユミちゃんが見たときには、誰かわからないくらい 二人の姿は遠くなっていた。 私の胸にはしっかり焼きつけられていた。