じゃあ・・今日は帰るよ・・


私はなんだかちょっと
もの悲しい気分になりながら

それでもいつものように
ブラジャーのホックを蓮にとめてもらった。


どうして
悲しい気持ちになるのかよくわからなかった。

蓮が最後に後ろから手をまわして
そっと抱いて
キスしてくれても
悲しい気持ちは消えなかった。

二人でいててもさみしいんだよね・・

どうして・・

こんなに近くても遠くに感じるのはなぜ。


家に帰ってよく考えてみようとおもった。


オトコとオンナの分かれ道

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翌日出勤したら
頭蓋骨に響くような
社長のテンションの高さに閉口した。


「おはよーさん。りりこちゃん。
なんや、今日はなんか元気ないんとちゃうん?」

「別になんでもないですよ・・」


「そうかぁ~?」
探るように
老眼鏡をずらしながら下から目線で
私を見る。


うわ・・!その顔私、生理的にダメなんですぅ~・・
ネズミおやじが
メガネかけたみたいにしか見えない。


「ま、だいじなことはやな。
傷をひろげんことや。
日本人ゆーのは、とくに
我慢する体質やからな。
よう外でこけたときに、
赤チンぬるやろ。」
「赤チン?なんですか、それ」
「しらんのかいな。ほたら、どないしとったんや」
「マキロンで消毒してキズドライふりかけたり、
なければバンドエイド貼ったり」
「バンドエイドって
ばんそうこのことやろ。あかんあかん、そんなもん。
傷ゆうもんは
風にふかさなあかんねん。
風通しよくして、
空気にふれたらなおってくんねん。」
「でも、バンドエイドって
フツーに貼りますよ、誰でも」
「臭いものにはふたをしろ、
せやけど生キズにふたして
ほっといたら中で腐ってくるで~。」



何が言いたいのか、社長。