「ねー私と蓮で
あったかい幸せな家庭つくっていこうよ。」
私はつとめて明るくふるまった。
「そんな、高校生みたいな夢物語、本気でおもってんのか」
「えっ・・」
「結婚するときはみんな甘いことばっかりいってんだよ」
・・どうしたんだろ、・・蓮・・
「だれも結婚するときに
離婚するかもしれない、不幸になるかもしれない。
なんて考えない」

「・・・」
「子どもが産まれたら虐待しよう、
産んだら赤ちゃんポストにいれにいこう、と
最初から考えてる人はいないだろ」
「・・・・」
「いつまでたっても、
施設の需要はなくならないし、
そこでも、18歳になった子を
どうするかの問題もずっと抱えたまま」
「だから・・だから、
二人で理想のおうち、作ろ!
一緒に作ろうよ、ハッピーウィングって
名前まで考えてたじゃん、蓮。
庭にオリーブの木を植えて
私はそこで収穫して・・」

「りりこ・・今まで何人のオトコと
つきあってきた?」
さえぎるように蓮が聞いてきた。
「え・・何よ。唐突に・・」

「いや・・別に何人とつきあってきたっていいんだ。
俺もいろんな女とつきあってきたから」
「蓮は女泣かせだからね~」
「真面目に聞けよ。
その一人ひとりと
真剣にむきあってきたか、っていうこと」
「うん・・多分・・。」
「多分?」
「あ、でも本当~に真剣に好きになったのは蓮がはじめて」
「じゃあ、今まではコンセント・セックスだったわけだ」
「なに・・・コンセント・・セック・・・って・・」

「りりこ・・俺のことをず~っと好きでいられる、って
約束できるか?」
蓮は私の瞳をまっすぐ見つめてそういった。

「でき・・る・・できる」



オトコとオンナの分かれ道


好きになることはかんたん。
でも、好きでいつづけることは難しい。