「社長、もう2時ですよ。起きないと『どんどん商事』さん、こられますよ」
「ん・・ん・・うん・・」と
想像通りの反応。
バケツ一杯の熱いコーヒーでも
頭からぶっかけてやろうか。
ようやくおもむろに起き上がり
目をこすりはじめた。
「あーほんま、えらいコワイ夢見たで~。
ビルに飛行機突っ込んでくる夢や」
「は?ここはビルでも高層階でもありませんけど」
ただの、平屋の事務所である。
しかも、近所の暴走族が
バイクで突っ込んでくる可能性だってないくらいの田舎である。
「はぁ~えらい目おうたわ」
まだ言ってる・・夢なのに・・
私はもうコトバを返す気もなく、
またコーヒーを入れ始めた。
「おっ、えーにおいやん。
さすが、りりちゃんやな~
ワシが起きたら
バシッ!とそっこーで
コーヒーいれてくれるなんて、よー気ぃきくわ」
私は社長が
「速攻」という言葉を会話の中に盛り込んできたのと、
「コーヒー」がキチンと発音できたことに
驚いた。

