『あ、もしもし?みやちゃん?私でーす!
誰だと思う?』
『誰って‥もう名前出てるし‥』
『だーかーら~・・
誰でしょう?』
『ミルちゃん!』
仕方なく付き合ってやった感たっぷりの宮ちゃん。
でもそんなことには
全くめげずに
自分のペースを貫く私。
『せいかーい!‥ねーねー
今何してた?』
『何って‥
ラーメン食ってた‥』
『またラーメン?!
えっ今日大晦日だったら おそばじゃないの?
年越しソバ』
『いや~ソバはね~
まあそばもいーんだけどね。やっぱラーメンだよ』
『じゃあ年越しラーメン?ラーメンにえび天のっかってる?』
『まさか‥ラーメンとえび天は
合わないっしょ』
『そっか‥』
なんとなく
話が途切れて
次の話の糸口を見つけるのに
少し空白があいた。
ちょっと焦ってくる。
と同時になんだか
切ない気持ちが込み上げてくる。
『なんかもう
今年も終わりだね~』
『そう‥だな‥』
『今年1年どうだった?』
『そうだな‥
今年は、バイトも楽しかったし
ミルと出会えて良かったよ』
『ほんとにぃ?ほんとにほんとにそう思ってる?』
『うん。ほんとにほんとにそう思ってる』
『良かった~
私も宮ちゃんのこと
スッゴイ好きだよ!』
『俺もミルのこと
すんげー好きだよっ!』
『ホント!
この夜空が突き抜けるくらい?』
『うん。宇宙船でいったら帰ってこれないくらい』
きゃは!
恋人同士のベタな会話を楽しんだあと
また沈黙が訪れた。
ふと時計見ると
0時2分前。
『みやちゃん‥
あと2分で
今年終わるよ』
『そっだな‥
今年もいろいろお世話になりました』
『何改まって~』
私はふと思い付き
『ねー宮ちゃん。
カウントダウンしよっか~』
『おっいいね!』
10‥9‥8‥7‥
0!!
元旦だ~
『明けましておめでとう!』
『おめでとう、ミル』
『今年もよろしくね。宮ちゃん』
『こっちこそ~おてやわらかに。ミル姫』
『じゃあもう今日だよね。 待ち合わせ!10時に駅で』
『ん!』
私達は元旦に初詣にいこうと
約束していた。
神社にバイクは
さすがにきついだろうと
ここはおとなしく
電車で行くことにしたのである。
『じゃあね。
いったんバイバイ』
『おやすみ‥』
私は
胸がいっぱいになった。
またあふれる思いが
こぼれないよう
うつぶせになって寝た。
