犬神が真の姿で奴良リクオと壇上で戦っている姿を下で見ていた瑚々は嘲笑う顔をつくらないように白いハンカチを口元に当てていた。



可哀そうな犬神。


ここには奴良組の名のある妖怪たちで溢れているというのに。



このままだと―――犬神は確実に負ける。



瑚々は不敵な笑みを浮かべている奴良リクオの真の姿に目をやった。



(とんだ狸だったな、奴良リクオ)



先ほどまでの弱弱しさは影をひそめ、今の彼はまさに妖怪そのもの。



(やはり‘血筋’か―――・・・)




予想外の展開だったが、瑚々は楽しんでいた。



シナリオが変わったのは気に食わないが、いい余興になりそうだ。



瑚々は誰にも気づかれないように舞台裏に回った。




全ての幕を閉じるのは、この私だ。





影の首謀者









あとがき:ちょっと今回は軽め。


次回はまたまたCocoがめちゃくちゃにしますb