腕を引かれ、乱暴に口をふさがれる。


私の体の中にある膨大な妖気は、彼に力を与え、また強くする。


それ以外まるで役に立たない私は、ただ彼を見守るしかない。


「玉、章・・・」


息継ぎをするため口を離した間に、私は手を伸ばし彼の髪をかきあげる。


綺麗な目。狂気じみていて、少し不気味だけど、とても美しい。


「――なに?」


‘食事’を遮られ、彼の声が少しイラついている。


だけど彼に私は殺せない。それを分かっているから、私は言う。



「私を離さないで」


「あなたにそばにいてほしいの」



思い切ってそういうと、彼の目が大きく見開かれた。


それからニヒルな笑みを浮かべ、また私の唇に噛みついた。


だが口の中に入ってきた舌から、彼の愛を感じれた。




きみ を 思へば。