「な、んですって・・・?」


「言っただろ、お前はもういらない」


吐き捨てるように言い放つと女は泣きながら教室から出ていった。扉を閉める前に「最低!」と吐き捨てて。


「最低、ねぇ・・・」俺はくっくっと喉を鳴らした。「いいね、その言葉」



「誉め言葉じゃないと思うんだけど」


後ろから声が聞こえて、振り返ると彼女が立っていた。「それにしても、女をたぶらかすのホントうまい」


「なんだ、いたのか」


わざと驚いた顔をすると、彼女は「当たり前でしょ」と目をぐるりと回して見せた。「何もかも作戦通りにしなくちゃ」


「相変わらず、嫌な女だな」


彼女は笑った。「そんな私が、好きなんでしょ」


俺は肩をすくめた。「まぁな」




彼女は妖艶に微笑んで、俺の体にまたがった。「大丈夫よ」


と耳元で囁く。「なにもかも、計画通り・・・」


彼女の舌が、耳の型をなぞる。



その言葉も俺をまるめこむ作戦なんだろうが、今はどうでもよかった。



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