「ひっく ・・・ふぃっく・・・」
涙がとめどめもなく溢れて来て、私の頬をぬらした。
「きみのことが、好きだ」
顔を真っ赤にして、私を好きだと言ってくれた、椿君。
多分、初めての告白だったのだろう。
彼の震える手をみた瞬間、私はYES以外、なにも言えなくなってしまった。
椿君との最後がどんなふうだったのか思い出そうとしたけど、覚えているのは彼のあのはにかんだ笑顔だけだった。
自分の気持ちに、嘘をついてた。
私が本当に好きなのは・・・。
目をつぶると思いだす、安形先輩の声、体、笑顔、匂い。
そして、あの背中。
ぐすんっと鼻を鳴らした。
なによりも、こんな自分がすごく嫌だった。