私には、大っ嫌いな野郎がいる。
唯我独尊で、自己中で、自分がすばらしい人材だと思っている自惚れた馬鹿。
キセキの世代かなんだか知らないけど、調子のんな、ボケ、って感じ。
頭の先からつま先まで、私は奴が嫌いだ。
「南大路さん」
ほっら来た。地獄の呼び声。
「・・・なんでしょう、緑間くん」
私は精いっぱいの笑顔を見せた。今までいろんな男に「きみの笑顔は素敵だね」とかくさい言葉を言われてきた私だけど、これは酷い。
第一、目が笑ってないし、「地獄に堕ちろ、クソ野郎」って顔に書いてるもん。
どうしてこんなにこいつのこと嫌いか、知りたい?
あのね、多分目が嫌いなんだよこいつの。
トイレにこびりついた汚物を見るような目で私を見てきやがる。
初めてこいつと出会った時、その敵意に満ちた目を見て怖気づいたものだ。
ふん、あんたがその気ならこっちだって・・・。
それ以来、私はいつもあいつが背中を向ける度に中指を立て「ファック・ユー(地獄落ちろ、クソブタ野郎)」をしている。
私のささやかな復讐。
「あー頼みがあるんだが・・・」
さっさと言え、アホ。って口に出して言ってやりたい。
なんだってこんなに焦らすわけ?私をイラつかせて殺させる気?
自殺願望があるんなら、いつだって谷底に突き落としてやるわよ。
「なんなの?」
早く言わないと、あんたの顎に鉛筆突き立てちゃう。まぁ、そっちの方が望ましい。
警察にはなんて言おう?うーん。
奴は眼鏡のブリッジを上げた。
「実は・・・・・・・
俺と付き合ってほしい」
・・・・・・・・・・・・は?
ツンデレボーイの告白劇
(え・・・、だってあんた私のこと嫌いでしょ?)
(?何の話だ?)
(・・・OK、分かった。あんたただのツンデレなんだ)