「キシシ!!見ろ、こうやってスマートに・・・」
その瞬間、モリアは息を詰まらせた。
目に見えない力によって喉が圧迫され、思うように息ができない。
コツ・・・。
足音が聞こえ顔を上げると、彼女が立っていた。
「て・・・てめェ・・・」
それは、一人の少女。
母親の面影を持った、白ひげ海賊団2番隊副隊長。
その母親譲りの瞳は血のような赤色に染まっていた。
「許さない」
低い、凄みのある声。
彼女が近付くたびに、喉が締め付けられた。
「ぐ・・ぅ・・や、やめろ・・・」
自分の足が地面から浮くのを感じる。
ゆるり。
彼女は笑った。
その笑みは、あの女にそっくりで―――・・・。
かすれた視界の中、その姿が被って見えた。
ふんわり。
石や砂、そして倒れた兵士たちの銃が浮かび上がった。
「ま、まさか・・・・!!」
その声に反応するように、銃の撃鉄がひとりでに動いた。
「オーズの、友達の・・・仇よ・・・!」
その瞬間何発もの銃弾がモリアの体に降り注いだ。
「なにがおかしいドフラミンゴ!!」
瓦礫の中で笑い声を上げているドフラミンゴに、アトモスが吠えた。
「フッフッフッ・・・!!何がおかしいかって!?」
どんっと足で地面を踏みつける。「この!!時代の真ん中にいる感じさ・・・・・そして」
ちらりとダフネを見る。
「ヴァンゲル家の末裔ともあろう者が、自らの血に逆らおうとしている姿に!!仲間?復讐?愛?あいつらには無縁の言葉だろうが」
アトモスは何も言えなかった。
「つまり今この場所こそ中立だ!!13番隊隊長水牛アトモス!!」
くいっとドフラミンゴが指を動かすのを見て、アトモスははっとした。
「しまった・・・!!お前ら俺から離れろ!!」
時すでに遅し。
自分の持っていた刀が動き出すのを感じ、アトモスは悟った。