俺は3時間目をサボって、屋上に向かった。
扉を開けると、霜月が寝転がって空を見つめていた。
風が彼女の髪を揺らす。
「ようやく本能にまけた?」
目を閉じたまま彼女が聞いてきた。
「・・・・・・高尾と、寝るつもりなのか」
唐突に尋ねると、彼女は体を起してにやりと笑った。「それをあんたが止めるんでしょう」
まぁ、無理だと思うけど、と言ってまた寝転がる。
「だが今日の占いでは俺は1位だった」
「はぁ?」
「お前は何座だ」
「さそり座」
見た目通りだな、と思う。
「―――お前、運命を信じるか?」
俺の言葉に彼女はすっと目を細めた。「なんでそんな話をするのか、まったく理解できない」
「男と学校で寝る方が理解できないと思うのだが」
皮肉たっぷりにいうと彼女はクスッと笑った。
彼女には珍しい、温かい笑み。
「それもそうね」
そう言って彼女は立ち上がり、埃を払った。
「もう行くわ。太陽の光も吸収したし」
「ほんとに人間か?」
「一応はね」
肩をすくめて悪戯っぽく笑う。
その笑みに俺は思わず見とれてしまった。
(私を止めてみなさいよ)
(できるものなら)