第11次瀬戸内カヤック横断隊① | DriftWoodBeach

第11次瀬戸内カヤック横断隊①



2013年11月15日。

山口県の熊毛郡にある原さん新邸に横断隊のメンバーの何名かが集まってきた。

前日から来たのは和歌山県湯浅湾でショップを開いている日本一周の経験もある平田さん。

カナダからのワーキングホリデーで来ているアンと共に二人で参加。

平田さんは昨年からの参加だが、その経験と貫禄により横断隊に昔から参加しているように感じる。頼もしい。


 ◎アイランドストリーム(平田毅:和歌山湯浅湾) http://homepage3.nifty.com/creole/


その後も小豆島から連河さんとそのショップのガイド太田君二人、三重県から本橋さんと途中でピックアップされた同郷西表島の碇さん、地元山口県でラフティングのガイドをしている吉村さんと次々にやってきてはカヤックを下し、出発の準備をしている。


 ◎ドリームアイランド(連河健仁 :小豆島) http://www.dreamisland.cc/


 ◎サニーコーストカヤックス(本橋洋一:三重) http://sunnycoastkayaks.s2.weblife.me/index.html


 ◎まんさくツアーサービス(碇昌之:西表島) http://www.cosmos.ne.jp/mansaku/


 ◎ラフティング NEO(吉村健次:山口錦川) http://www.nishiki-neo.com/


僕も遅ればせながらカヤックを組み立てて港まで運ぶ。今回も僕のカヤックはフェザークラフトのk-1。西表島にいながらにして瀬戸内海の海を誰からも道具を借りることなく漕げるのはまさにこの舟のおかげです。

しかしさすがに最近ガタが出始めて防水能力が低下。今回はハッチカバーを最新式のものに変更して参加することに。これで幾分、カヤック内への浸水が防げるはずだったが、今回の旅で不十分だったことが判明。どうもシーソックスに穴があったようだが、それ以上に船体布に傷があるようだ・・・。困ったものである。

食料約9日分(二日は予備と前後の日用)と水10リットル、酒はビール6缶と箱ワイン3リットル分、バーボン一本を持った。また昨年に続き今回も瀬戸内海の海の中も見てみたいのでウエットスーツとフィン、7㎏のウエイトも持参した。毎度重くてスミマセン・・・。

あとは基本的なキャンプ道具や衣類など、一眼レフカメラの入ったペリカンケースを入れるとキッカリカヤック内にパッキングできる形になる(デッキバックもあり。フィンは外付け)。


皆で順番にカヤックを下し、出発。

なんだかんだで13時ちょうどという時間になった。

佐賀から佐合島と馬島の間を通り、海況が良かったので牛島経由で祝島に行ってしまおうかという案もあったが、平田さんと一緒に来たアンちゃんのペースが心配だったこともあり、定石通り長島経由で行くことに。







潮が悪かったのか、てきとうに漕いでいたからか、はたまた距離があったのか(?)思いのほか時間がかかる。

長島の西にある漁礁、叶島に着いた頃には14時半になっていた。

祝島には余裕で到着できる時間だが、個人的に僕は今日は早めに祝島について潜ってみたかった。

そこでみんなとは別行動をとり、チャー漕ぎで叶島から直接祝島に向かった。




何とか4時前に祝島に到着。

ちょうど船をチャーターしてカヤックごと島に向かった人たちも港に到着したところだった。

カヤックや荷物を運ぶ手伝いも全くせず、一心不乱になって潜りの準備をしてポイントに向かった。

前から祝島には潜ってみたかったのだ。この島の魚の豊かさを是非とも海中から見てみたかった。


潜ると思ったよりも透明度は高くはなかった。夏に比べてこの辺りは冬の方が濁るという。

しかし瀬戸内海に潜るのは意外になれているので「こんなもんだろう」と思い海底が見えるか見えないかのあたりで空潜りを繰り返した。

ホンダワラがものすごい。その根元にはメバルの子供が無尽蔵といえるほど泳いでいる。

岩の隙間にはベラがひらひらと泳ぎ、とどまるとウミタナゴ、ウマズラハギの子供が近寄ってくる。物陰をのぞくとクロダイが飛び出してきて、岩かと思ってつかもうと思ったらカサゴだったりする。上を見上げればマアジの群れが乱舞する・・・。

すごい海だ。

夢中になって泳いでいたらあっという間に日が暮れてしまった。

夕まず目になってクロダイやスズキが活性が高くなってきた。悔しいがタイムアップ。皆が心配するのも悪いので上ることにした。


一人港で着替えて今日の宿泊予定地である「老人の家」に向かうと、強力な熱気と共に賑やかな声が聞こえてきた。中は今回の横断隊に参加するメンバーと島の人たち、お迎えに来た原さんなどでどんちゃんしていた。

毎年、初日の夜は久しぶりに会う仲間との美酒に酔っ払う人、明日からの横断に向けて気合を入れる人、島にいる人たちとの情報交換、交流を楽しむ人など様々な人間模様が見れる。そしてこれも毎年だが、初日だというのに酔っ払う人が大半を占めていた(笑)。




祝島といえば311の前から原発建設に反対している島として有名であり、311後はさらに注目されることとなった島だ。そしてその反対運動に横断隊もややかんでいる。

ただ反対しているばかりの島というわけではない。ここの島では島にある資源を有効利用した農業や特産品、観光の在り方、漁業など、他の企業などに依存しない底力のある産業を目指す人々が多い。それが最大の魅力だと思う。今回も多くの協力、応援をくださってこの島をスタート地点にすることができた。ありがたいことです。


何とか酔っ払いたちが静まり返った頃、こんどはイビキの合唱を聞きながら皆寝袋にくるまって就寝。




翌日はそんな中でも4時には起きて出発の準備が始めった。

いよいよ横断隊はじまります。


昨年はホームページのコラム欄でまとめて書きましたが、今年はブログを復活させたこともあり、こちらで一日ごとのログをアップしたいと思います。間にいろいろ挟むとは思いますが、御来読、よろしくお願いいたします。