いーのか、わるいのか? | へその緒のはなし

へその緒のはなし

「へその緒」を研究する産婦人科医のブログ。
かつては、みんながお世話になったはずである「へその緒」の神秘的なしくみと、その異常への挑戦を語る。

 最近、超音波でいろんなことが生まれる前に分かるのが当たり前になってきました。





 自分が、仕事はじめたころは、当たり前とは言えず。。。。


 しばしば、形態異常児(奇形をもっている)が、出生時に初めて分かったりしたものでした。




 そういったこともときどきあったので、ちょっと年齢の高い産科医や助産師は、そういう予期しない場面でも、うまく対応、説明できる能力をもっているかと思います。



 しかし、最近は、分娩前に多くがわかり、妊婦さんや家族も、心の準備ができたうえで分娩に臨むケースがおおいことと思います。それは、産科スタッフにとっても同じことに思います。





 
 ちょっと最近、学会の準備で、ここ10年とその前の10年の胎児死亡の原因を若い先生としらべていました。



 若い先生が、過去のデータベースを探っていて、えー、こんなケースが9か月で分娩になっていたんですかー?と驚いていました。



 確かに、ほんの10数年前、私は普通に、分娩前に気づかれないそういった異常をもつケースの出産に立ち会っていたことを思い出しました。


 いまの若い先生などからはあり得ないことなのでしょう。しかし、ほんの10数年前はそうではなかったのです。




 自分の年と、周産期医学の進歩を再認識させられた瞬間でした。 私は40ちょっとですが。。。



 そう考えると、臍帯異常なんてまだまだだなぁと感じたのでありました。




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