
同時に何人もの分娩進行中の場合もひとつのモニタで同時に見れます

日本で大学病院で働いていた時の話です。歳とって中間管理職になった私は、順調な分娩の最前線には立たなくても良かったですが、病棟の片隅にいて、ひとたび変化が起きれば、飛んで行って処置をしなければなりませんでした。
最近の私は、病棟の細かい仕事が減った代わりに、物書きや学会などのお仕事が増え、パソコンの前で過ごしていることが多いのです。
朝の申し送りや回診などが終わったら、秘密基地と呼ばれる病棟の隅にある当直室の胎児心拍モニタが写し出される机の前に、2台のパソコンをならべて、そんな仕事をしています

同じ班の若い先生が時々やってきて受け持ち患者さんの相談などにやってきますが、 そうやって、お産の現場からちょっと離れた静かなところで、待機しています。
そこにある、胎児心拍モニターを時々見ながら仕事をしているのですが、慣れると妊婦さんを見ていなくてもお産の経過や部屋での様子が何となく分るんです・・・

新しいモニタが増えたら新しい入院患者さんが来た、一過性徐脈が増えてきたと思ったらモニターが消えたら産まれたんだとか・・・このあたりはまだまだ初心者

心拍の波の乱れ方からトイレ行ってるなとか、診察中だとか。そんなことも何となくわかるようになる。
ちょっとした異常波形が出ても、飛んでは行かない。若い先生が判断をして報告してくるまではじっと我慢である。
異常波形のあと、診察しているような波形が出れば、よしよしと・・・報告をまつのです

それが無い時は、ちょっと間をおいて、院内PHSに直接電話してみる

「○○さん、どんな感じ?」
「あっ
(おそらく近くのモニタを見て)。すぐ行きます!
」産科医は、他の仕事をしていても、お産進行中の変化を見逃してはいけません。もちろん、助産師がついていますから報告が来るので大丈夫なんですが、チーム医療ですから我々も意識をして見ていなければならないことを教えなければならないのです。
こうやって、私に発見される前に発見しようと頑張る若い先生たちは成長していくのです。
胎児心拍数モニタリングで研修医の動きまで読めるんです。
忙しいけど、大きな病院で産科医をやる楽しさはそんな若い先生達とのやりとりにもあると思います。もう半年も離れてしまいましたが、帰って仕事をするのが楽しみです

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