アンダーワールド、1992-2002 | 新時代思考記

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令和の時代も考え続けます!

アンダーワールド「1992-2002」(2003年)というベストアルバム。

ベスト盤で21年前に発売の作品。時の経過と共に、こういう音も、いつの間にか昔の音と化してしまった。信じられない思いだが、譬え昔の音となっても、そのことで音楽が「死んだ」ことには全然ならない。

そして歌手やアーティストの命が尽きても、絶えることなく聴き継がれれば、寧ろ、今も力強く生きている。

 

本当の意味で「死んだ音」とは、完全に忘れ去られた音であろう。聴きたいとも聴きたくないとも思われない音のことであろう。或る程度の需要さえ有れば、録音技術の優れている現代において、ひょっとすると完全には音楽が「死ぬ」ということは無いこと、なのかもしれない。

 

アンダーワールドのテクノは、勿論、今をバリバリ生きている音であり、同時に原始の音でもある気がする。歌詞はほぼ無く、ひたすら繰り返されるビート。それだけの極めてシンプルな音なのに、何故か心地良く元気が身体の内側から湧くのだ。

人間の潜在的に持つ、太古からの情報やエネルギーが呼び起され、現代文明に毒された状態から本来の姿へと戻ってゆく気さえする。

 

まさに、今のこの瞬間を「生きている」ことを実感出来るような音楽である。

2枚組、全16曲収録。