レッド・ツェッペリン、本選びの極論 | 新時代思考記

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レッド・ツェッペリン「MOTHERSHIP」(2007年)という2枚組ベスト盤。リリースされたアルバム、そして曲が順に並ぶように、超有名曲が2枚のCDに凝縮するようにして収録されている。私は、1枚目のCDの方がどちらかというと好きである。2枚目も好きなことに変わりはないのだが、雰囲気が些かプログレっぽい?曲が多い。それも実は全然いいのだけれども、比較するとすれば、2枚目よりも1枚目の方が単純なロックらしくて、何となくだが私には長年の馴染みがある。

 

 

柚月裕子「あしたの君へ」(文春文庫、2016年)という小説は、私はオススメである。以前、柚月裕子「臨床心理」という本を読んだことがあり、柚月裕子氏の本はそれからの2冊目になる。読む度に、この方の文章は素直に、分かる、分かる。

本というのは、或いは文章というのは、当たり前といっちゃぁ、当たり前なのだが、極論を言うと「意味が分かるかどうか」ということに絞られるのではないか。例えば、どう読んでも吟味して読んでもどうしても「分からない」本の為に、高い金まで出して買ってどうするのだ。意味が掴めなくて、もし読めなかったとしたら、それこそ買う意味がないというものだ。テーマが何か、小説なのか、新書なのか、そういった本の選び方も勿論あるのだが、私は全てにおいて書き手が誰なのか、という視点でのみ、本を選ぶ。

書き手によって、譬え同じ内容であっても、文章というのは見違えてしまう。同じ内容なのに、分かる文章を書く作家、分からない文章を書く作家。自分の感覚にぴたりと合う作家を探すということが、実は楽しくて深いと思う。これだ、と見つけられた時の喜び。それがやはりこの趣味の醍醐味。