馬の躾と気性 | Dressage Love

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馬場馬術に夢中です♪

こんにちは!

口頭馬術愛好家のフェリシアです。

 

 

少しまえから、うっちーさんが

乗用馬の新馬調教(馴致・躾)について

書いてくださってますね♪


 

新馬ちゃんの愛称 Aika で

ブログ内検索すると

以前の記事も出てくるかな?

 

丁寧に時間をかけて

これから人間とお仕事をするときに

戸惑わないように

トレーナーさんが

いろいろなことを

教えてあげています。

 

 

 

 

拙ブログを

以前から読んでくださっている方は

わたしが

 

 

 

サラブレッド = 気性が荒い

 

 

 

説には

疑問を感じていることは

ご存知かと思います。

 

やっぱり乗用馬はこーやって

丁寧に時間をかけて

お馬さんのこころと頭が

納得するように

人間との約束事を

伝えていくんですよね。

 

 

以前どこかでオーストリアの

スペイン乗馬学校での

鞍付け馴致の映像を見ました。

 

生まれた牧場から

学校に輸送されて

学校内では最初のうちは

ずーっと同じ人がメインで

お世話をするのだそう。

 

そしてその

お馬さんが一番よく知っている

信頼している人が

ゼッケンの馴致などのあいだ

前を持ってお馬さんを停止させ続け

安心させるのだそう。

 

当然いきなり鞍を載せたりなんて

していません。

 

ゼッケンを十分見せて

安全確認させ、

周りでフラフラ動かしてみて

床に落としたところも見せて

怖くないことを教え。

 

少しづつ少しづつ

この人たちが自分にすることに

嫌なこと、怖いことなんて何もない

ということを納得させていってました。

 

 

ナチュラルホースマンシップでも

グラウンドワークでも

欧州でも AUS でも

どんなネーミングになっていようと

どこだろうと、きっと

基本は同じなんじゃないかな〜?

 

どれも教わったことはないけれど

そう思います。

 

 

乗馬の場合

騎乗中も同じですよね。

 

お馬さんが人間の要求を理解して

納得してくれるとアマチュアにも

乗りやすい馬になれる。

 

 

 

うっちーさんのブログを

拝読するかぎり、残念ながら

日本の競走馬の牧場や厩舎では

そういった時間をかける

ケースは稀なのでしょうか?

 

 

人に対する絶対的な信頼を

持っていないお馬さんたちが

ことあるごとにパニックになったり

そこから逃げ出そうと

走ったりするのは

 

 

 

 

サラブレッドの気性が荒いから

 

 

 

 

ではないんじゃないかなぁ?

と。

 

どの種も運動神経がいい仔は

周りの状況に過敏な面は

あるかもしれないですね。

 

 

 

 

以前の拙ブログ ↓↓↓

 

 

の、続き。

 

 

 

結局、アーヘンも

その後のエルメロもフェアデンも

がっつりチェックは

まだ出来ていないのですが

 

 

アーヘンのインスペクション

(歩様検査/トロット・アップ)の

映像で、わたしが驚いたのは

 

 

お馬さんたちの大人しさ。

 

 

でした。

 

 

 

トロット・アップとは

馬術の国際大会で

試合本番の前に

審判長と獣医師団長が

お馬さんが競技に使える状態かどうか

判断する歩様検査のことです。

 

たいてい

トロット・アップの会場近くの

大きなスペースに

馬たちが集められて待機。

 

呼ばれた順に

トロット・アップを始めます。


 

 

1頭が歩様検査をしているあいだ

スタート地点に1頭。

 

待機スペースからスタート地点のあいだに

もう1頭くらい待機して

OK が出たら

はい次! はいっ!次!

 

とすぐに次のお馬さんが

始められるようになっています。

 

 

ここで問題は

 

欧米で行われる国際大会は

参加馬の多くが種牡馬なんです。

 

 

欧州の選手たちがどうやって

プロの "選手" になっていくのか。

 

もちろん大きな大会は

高額の優勝賞金がある

というのもありますが

その大会に出るための馬は

選手たちのキャリアの初期

有名になって結果を出す前は

どうしているのか?

 

というと

 

3、5、6歳などの新馬戦に

種牡馬のオーナーから

出場してみないか? と

オファーされるのです。

 

成績が良ければ、来年もまた

となる。

 

 

カール・ヘスター氏が活躍する以前

イギリスで馬場馬術選手というと

唯一

ジェニー・ロリソン・クラーク氏が

国際レベルで活躍していました。

世界選手権で

3位くらいには入ってたかな?

 

彼女とお話しする機会がありましたが

人生で最初に乗ったポニーは

お父様が調教なさったそうですが

2頭目からはご自身で

調教なさったそう。

 

そして

ポニー競技に出るたびに入賞したそう。

 

なので

3、5、6歳馬戦に出る選手たちも

もちろん普段の運動調教から自分で

やっているでしょう。

 

生産・調教厩舎から依頼される

ケースもあれば

有名選手の厩舎の研修生の有望株が

有名選手が手が回らない新馬の

運動を担当するうち

新馬戦に出るようになるケースもあるよう。

 

いずれにせよ、馬のオーナーたちは

その種牡馬の精子が売りたくて

精子の宣伝会、品評会として

競技会に参加させている。

 

新馬戦での成績が良ければ

選手はそのままその馬に乗り続けて

PSG、INT、Grand Prix と

順調に進めた人たちが

W杯やオリンピックに来ています。

 

戦績が

買ってきた馬で出したものではなく

ご自身で競技馬を調教できる

証になるから

その後、いろいろなお客さんが

馬を預けてくれるようになり

プロになっていく。

 

 

 

そんな事情なので

W杯、オリンピッククラスよりは

格下の馬場馬術の国際大会

CDI も参加馬の多くは種牡馬。

 

 

 

種牡馬の気質、ご存知でしょうか?

もしかしたら人間も含めた生物で

玉付きの気性は本能の部分では

変わらないのかも?てへぺろてへぺろてへぺろ

 

顔突き合わせたらまず

 

 

どちらが上位か?

ふっかけ合い メラメラ

 

爆弾ドンッ バトル ドンッ爆弾

 

 

 

おい、いま決着つけようぜ?!

的な。

 

稀にそーゆー争いに

我関せずの、穏やか〜な仔も

もちろんいます。

 

 

ですが多くの牡馬は

競技場という

普段とは違う場所に連れてこられて

まず場所チェックで

鼻息荒く。

 

トロット・アップの会場を

速歩する別の牡馬を見て

「あいつは俺のライバルか?」

 

スタート地点に待機する

別の牡馬を見て

「あそこにもライバルかっ?!」

 

「俺とあいつはどっちが上なんだ?」

 

 

 

待機場所から出て来たときは

穏やかな引き馬でも

このあたりで待っていて

と一時停止させられたあたりで

 

 

ブフォー! ブフォー!!

 

 

 

 

見ず知らずのライバルはまだあと

どこに隠れているのか?

 

存在確認のためか

止まってなんていられず

迫力の鼻息を炸裂させながら

動き回ろうとするのを

引き手も上手いから

自分の立ち位置は極力変えず

結局引き手の周りを

スタリオンはぐるぐると。

 

去年はスタート位置の

待機スペースを広くとって

2頭そこにいられるようにしたのが

かえって災いし

一番ひどかった瞬間は

待機中の2頭がお互いに

けしかけあって立ち上がり。

 

それが絶賛検査中の馬も興奮させ。

 

 

全員、馬の扱いが本当に上手いので

大会役員は馬の方を見ながら

素早く後ずさりして安全な距離をとり。

 

引き手は若くて小柄な女の子で

力なんてないのに

ある程度は許しつつも

ここまでというラインは譲らず

馬を離さず。

 

騒動をなんとかかんとか乗り切り

いざ検査の引き馬を始める

その小柄な女の子に

獣医さんは

 

「さぁ! いまから

『今日はとっても素晴らしい日♪』って

フリをして行ってみよ〜!」

 

とか言い出し。(爆)

 

 

 

ブホブフォ言ってるお馬さんたちを

引き馬している人たちなんて

両肘真横に張ってました。

 

ハミを横に引っ張りまくって

人の足は頭より前に行っていて

人間の全体重をかけて

ブレーキをかけてる人も。

 

 

 

わたしにとっては

 

 

トロット・アップ

試合本番以上の一大スペクタクル

 

 

だったので

FB や INSTA にアップされた

有名人馬たちの様子を見て

 

 

え?

なんでみんなこんな大人しいの?

あの種牡馬同士のふっ掛け合いと

人間の全力のブレーキと

叱りと宥めの喧騒はどこへ???

 

 

 

と。

 

 

 

まぁよくよく考えてみたら

アーヘンはやっぱりアーヘン。

 

選手によっては

オリンピックよりW杯ファイナルより

思い入れがあるくらい。

 

国際大会に慣れたお馬さんが

ほとんどなんでしょうね。

 

 

トロット・アップも慣れていない馬は

スペースの空き時間を使って

スムーズに走行できるよう

馴致するんだそう。

 

なので

馴致済みのお馬さんたちが

来るのかな?

 

※ 馴致は

ビットチェックのゴム手袋にも

必要かもしれませんね。

 

 

経験の浅い馬を

国際試合に馴らすのが CDI で

すでに馴れた馬たちが

本気の勝負をかけて挑むのが

アーヘン。

 

 

加えて

アーヘンクラスの試合で

インスペクション当日ではなく

前日くらいには輸送するだろうし

 

 

欧州のスポーツチャンネルの

放映プログラムによっては

1頭1頭の間隔がかなり空いていた

可能性もあるのかも?

と思いました。

 

 

 

 

で、いろいろ考え納得して

さて投稿しようと思ったら

欧州選手権の歩様検査で

こんな写真がっ。笑い泣きあせる汗