Mimi さんのクラブ訪問記

 

の、続きです。

 

 

Mimi さんの最近の

ハミ受けへの執着ぶり、じゃなかったてへぺろ

関心の高さからいって、

絶対見てるんだろうな〜と

背中に熱い視線を感じたし、

スノー先生が反応したときに

そう思ってるんだろうな〜と思ったし、

やっぱりそう書かれてたw のですが。


 

 

スノー先生みたいな馬は基本的に誰が乗っても、

外方手綱握れば即クチは譲ってきます。

 

乗り手の上手い下手とは関係ありません。(笑)

 

 

Mimi さんはさすが、ちゃんと見る目があって、

見間違えてはいなくて、

スノー先生はわたしが跨がってすぐにクチは譲ったけど、

ハミは一瞬しか受けませんでした。

 

クチ譲ったときに座骨を使えてれば

即ハミ受けに繋がりそうだったけど、

座骨浮いてましたからね。(笑)

 

 

先生が馬場に入ってきてからも、

座骨と内腿の浮きをなんとかせねばと

ごにゃごにゃと骨盤の角度など探ってみて、

 

お! ここならつきそう!

 

さて、座骨で「まえ!」って言ってみるか

と思ったところで先生から

 

 

「この馬は、背が前上がりなので、

いつもの感覚で乗っていると、上体が後傾します。

なので、人の姿勢は地面に垂直を意識してください」

 

 

おっと。

 

じゃあ、こんな感じ?

 

とやってみると、そのバランスは、

わたしの大好きなニュートラルバランス。

 

うん。ここで乗りたい。

このバランスをキープして乗れるようになりたい

というのがここ数ヶ月のマイ・トレンド。

 

たとえ違うことを言われたとしても、

教わる身としては

レッスンを受けているあいだは指導されているとおりに乗るのが

最低限の礼儀だと思ってますが、

こう乗れるようになりたいと思っていることを

するように言われるのは、やっぱりとても嬉しいです♪

自分だけでチェックしてるより、

先生が見てくれるほうが安心。

 

 

 

が、座骨はまた完全に浮きました。(笑)

 

 

でも、先生は「そう!」と言っています。

 

 

よし、もういいや。

この1鞍はここで乗ろう!

 

 

 

ドイツ馬術は3種類の座りを使い分けます。

 

ライト・シート

馬場のニュートラル・シート

より深いシート

 

 

ライト・シートについて

あまり定義的なものを聞いたことがないのですが、

2ポイントもライト・シート、

座骨は鞍についてるけど、そこに上体の重さを乗せず、

人が前傾気味なのもライトシート

な、ようです。

 

アメリカの馬術協会は、

こと馬場馬術に関しては

ドイツからシステム丸ごと輸入して、

多少改良しているので、

基本的には共通しているのですが、

英語だとまんまライトシートと訳さず、

フォワードシートと訳していた、か、も(?)

*すみません、資料未確認です。

 

スザンヌさんは、

新馬だけでなくバリバリの馬場馬でも背中が敏感な馬は

ややライトシート気味で乗るほうが

馬が喜ぶことも多いのよ〜なんて、以前話してました。

 

ここらへんのはなしはまた後日。

 

 

 

訪問直前に、わたしの神さま

 

HHMS (ハンス・ハインリッヒ・メイヤー・ツー・シュトローへン)氏の

うっつくし〜〜〜〜い ライトシート騎乗の写真を見ていたので、

 

*写真は http://www.horsemagazine.com/thm/?p=15146 からお借りしました。

リンク先、一番最後の写真だけ、ニュートラルシートっぽいですね。

 

 

こんなイメージで。

(あくまでイメージですよっ! わたしがこう乗っていると思わないようにっ!)

 

レッスンで要求されている

人間のバランスはもっと垂直に近いですが、

座骨や座りはもうこの際、無視して、

リズム感とバランスだけで乗ることに。

(障碍も、やっててよかった!ウインク

 

 

わたしが最初に入ったクラブには

D先生の大学の先輩が2人いて、

友人のご夫君2人は先生の後輩なので

そんなお話しをしつつ、

「障碍もやるんですか?」と驚かれ

(どんくさいオバちゃんだと思われていたことが判明。事実だけどw)

いまのクラブのはなしもして、

 

だいたい3種の歩様それぞれを見たあとで

いきなり

 

踏歩変換

 

の号令が。

 

 

ボルぞう氏だと、

項の位置を高めにキープして肩をフリーにするほうが、

得意なほうから苦手な手前への変換はやりやすいようなので、

スノー先生も ST馬だしと思って、思いっきり前を起こしにかかって

エンスト。

 

んん???

 

いまの体勢はちょっと無理そう?

 

先生に

 

「この馬は、馬場馬らしく、項の位置高くしたほうが変換しやすいんですか?

それとも障碍馬みたいに

流れのなかで勢いで変えさせたほうがやりやすいんですか?」

 

と訊いたら、

 

「この馬はそんな姿勢はとれませんw

障碍馬的に流れのなかで変えてください」

 

 

と言われ、

じゃあ、

今度はがっつり前に出して斜めに手前変換しようとすると

毎回、斜めに向けた直後に

馬がぐにぐにと左右にむずかって逃げようとする。(苦笑)

 

そっか。

逃げられるものならやりたくないのね。ぷぷっ。

 

 

自分の鞍で、普段のブーツだったら

や!る!の!

って、言ったかもしれないけど、

そもそも蹄跡行進の駈歩からまだそんなに後肢動いてないし、

クチは譲ってるけど、

後ろから前に繋がってるわけでもない。

 

自分で運動組み立てて乗ってるなら、

手前を変えずに反対駈歩させるなど、

馬の頭から1度踏歩変換を忘れさせてリセットしてから

再チャレンジしたりするけれど。。。

 

 

斜め向けた瞬間に

 

これじゃ、ムリ!!

 

な状態になってるので、

なんとかかんとか2、3歩で踏歩変換可能な

駈歩に持ち込もうとトライ。

でもそーゆーときに一番肝心な座骨が効かないので、

蹄跡につくまでに間に合わない。

 

踏歩変換って、馬がそれをしやすい体勢に導いてあげてから

扶助をかけるのが本来なので、

馬の体勢の準備が出来てないのに扶助かけるのは

馬にもかわいそうなはなし。

 

 

先生のほうを向いて

 

 

「この駈歩だとやらないと思います (^^;;」

 

 

と白状。

 

 

そしたら、

「踏歩変換が目的じゃないんでw」

と、笑っておっしゃった。

 

 

あぁ、なぁ〜んだ!

了解!

 

 

って、ことで、

その後は盛大に何度も失敗を繰り返しました。(爆)

 

 

で、また輪乗りに戻って両手前で延々

 

駈歩 ー> 常歩

 


でもスノー先生に完全に舐めつくされていて、

何度やっても、

 

駈歩 ー> 停止

 

 

毎回、

「べつに歩かなくってもいいっしょ?」的な反応をされます。(笑)

脚と座りで、停止じゃなく常歩って促してるつもりなんですが、

脚は感覚ないし、座骨は浮いてるし、ここで拍車入れたり

蹴ったりするのは馬の頭混乱させるだけだけだしね。

 

 

それを

 

え? まだやるの?

あ、解説入った。

え? もう1度?

また?

へ? 褒めてくれたのに、また?

 

ふ〜常歩だ。また舐められてる。

これなんとか打破できないかな。

手前変わった。

え? すぐですか?

また?

まだ?

うぉー、そろそろつらいぞー。。。

 

 

回数繰り返しました。

 

振り返ってみたら、

ウォーミングアップ以外正反撞も常歩もほとんどなし。

ずーっと走ってた。

 

 

D先生、スパルタではあるけど、お優しいので、

何度かすごく嬉しそうに

 

「い〜じゃないですかぁ!! いますごいよかった!」

 

って

褒めてくださるのですが、

結局1度も常歩にはなりませんでした。

 

 

撃沈。

 

 

でも、ボルぞう氏だと、

座骨突き刺して、

上体のインナーマッスルパワーをフル活用して、

外方を意地でも譲らないつもりで

頑張らないとシンプルチェンジできないのに、

 

スノー先生は座骨効かなくても、あまり手綱握らなくても

人のバランスの変化で「あ!駈歩終了?」となるあたり、

ごくごく軽い扶助で乗れるように調教の入った

"先生" の名にふさわしい、いいお馬さんなんだな〜と感心。

 

 

そして、D先生が踏歩変換させたのは、

わたしの固さをとるためだったらしく、

踏歩変換の号令をかけたら、

人も馬も俄然、動き始めたから、

その後の駈歩の質は良くなった、と。


初めて入ったクラブでも毎回こうやって、

運動の組み立ての理由を説明してくれました。

わたしが初心者のころから調教に興味があると言ってたからかなと

思ってたけど、

もしかしてこれは歴代N大OBが後輩をこうやって指導してきた?

の? かしらん?

 

 

スノー先生が本当の意味でハミに乗って動いてくれたのは

本来スノー先生が苦手なはずの左手前輪乗り駈歩で数歩を数回だけ。

 

 

と、最後のクールダウンの常歩だけ。

 

「終わったって。もういいよ〜」

 

と手綱を伸ばしたら、

初めて

舐めた常歩ではなく、

ちゃんと背中を使った常歩をしてくれました!!

 

「よ〜〜やっと背中使って動いてくれた〜〜〜。

最初からこーゆー常歩をさせられるといいのに」

 

と嘆いたら、

 

「この馬はもう背中落ちてる (23歳)ので、

それは僕らでも無理です。

いま、後肢が完全に前肢の蹄跡を踏み越えてるので

とてもいい常歩をしてますよ」

 

座骨も内腿も鞍から離れてると、

馬が背中を使って動き始めたのは感じても、

どの程度かはわからなかったので、

先生にそう言われてなかったら、

脚を使って「もっと、もっと」と言ってしまっていたところ。

 

もう動きを自分で感じるのは諦めて、先生の言葉を信じて

このあとは完全なライトシートで座骨を浮かしてリズムだけで

乗っていたら、スノー先生はさらに気持ち良さそうに

1歩1歩頚を伸ばしてくれ、頚つきの高い馬なのに

それほど前にのめることなく、自分からしっかり

トップラインをストレッチして歩いてくれました。

 

うわ〜やっぱりいい調教入ってるんだ〜!

身体ほぐれたとたん、すごいっ!!!ポーンポーンポーン

 

 

毎回、お馬さんに乗せてもらうたびに、

その馬が動ける限界を 100% として

何%くらい動かせたか自己採点するんですが、

最後のほうの駈歩輪乗りで 75〜80%、

ハミに乗ってた瞬間で 85%、

最後の常歩で 90%くらいかな。

 

ボルぞう氏に初めて乗ったときは、50〜60%と思ったので

あのときよりはましか?

 

 

 

普段教わってるU先生は、

「馬から見るか、人から見るか、という問題は常にありますが、

フェリシアさんとボルぞうの場合は、もう馬から見るしかないんで」

とおっしゃって、U先生の指導内容は基本的に

 

馬の体勢について

 

なのです。

先生が肩をもっととか頚をもっと、と言い出したら、

それは "馬の" 肩や頚をこうさせなさいという指示。


わたし自身のバランスが完全に戻ってからなら

それでもいいのですが、

いまはわたし自身のバランスや座り、脚を改善したいし、

ずーっと同じ馬にだけ乗っていると、

乗り方にクセがつきやすくなります。

ボルぞう氏みたいな左右差の激しい馬だとなおさら。

 

D先生は、基本人のほうから見るレッスンで、

細々修正していただけて、

まさに願っていたとおりのレッスンでした。

 

 

これは Mimi さん、

上達が早いわけだわ!

(もちろん Mimiさんご自身、もともとリズム感や運動神経、センスがいいのも当然あります)

 

 

終わりきらなかったので、つづく。