今シーズン初試合 を振り返る シリーズ

 『今シーズン 初試合 初日』
 『今シーズン 初試合 2日目』

そして

 『今シーズン 初試合 点数分析』


まだ完結しておりませんが。。。


去年1月からボルぞう氏に乗りはじめてからの

悩みのあれこれ
考えたこと

いろいろな思いや試みが、


間違ってなかったんだ~~~~~~~


と、読後 なんだかほっとして力が抜けた記事。


Building Power In Relaxation with Hubertus Schmidt
 ー Dressage Today


日頃、本や YouTube などで情報を得ていても、
先に理論を知って、頭でっかちになるのは要注意だと
自分に言い聞かせているのですが、

逆に、自分が感じてきたことを
世界的に有名なトレーナー/競技者に肯定されるのは
なんだか不思議な気分。

今後も何度でも読み直せるように、Evernote に永久保存。

 *以下、かなり意訳しています。
 *英語の専門家ではないので、間違いに気づいた方は
  コメント欄なので、ご指摘いただけると嬉しいです♪





花ピンク ウォームアップについて 花ピンク


ドイツ人に座学を教わると通常、
ウォーミングアップの常歩は最低5分、自馬/競技馬はできれば 10分
そのまえに放牧されていたのでなけば、
馬装後 騎乗前に引き馬できるとなお良いと言われたりしますが
(それをできる乗馬クラブは日本にはあまりないかも)、
シュミット氏はその後の軽速歩からのカウントで
ウォーミング・アップに 15分かかる。

その前 数日休馬していたなら、もっとかかるし、
馬の状態によってはウォーミング・アップで1鞍終わってしまって
本運動までたどり着かないこともある。

ウォーミング・アップの質は、馬がハミに出てきているかどうか
左右のベンド/真直性が同じように出ているかで判断される。

真直性は尋常速歩 ー 尋常駈歩 ー 尋常速歩 の移行が
スムーズにクリアにできるかどうかで判断できる。
この運動はシンプルに見えて、
多くのグランプリ騎乗者にとってさえも きちんとした質で実施するのは
決して優しいことではない。

馬の背が波打って 後肢からハミに前進気勢が届くようになるまでは
収縮運動はすべきではないし、収縮運動の最中にも、
背の透過性とサプルネスが犠牲になっていないかどうか
常に念頭におくべきである。




ボルぞう氏は一昨年の 12月末にいまのクラブに移ってきて、
わたしは年の瀬にビジターで初めてクラブを訪れたときに
初めて乗らせていただきました。

まだウォーミング・アップを始めたばかりで馬が前に出ていないのに
「踏歩変換」と言われて、
内心「いやぁこの駈歩じゃ、無理でしょ?」と思いながらも
そう言われたからにはと扶助をかけたら
あっさり変換。

「歩度を詰められるだけ詰めて、その場で速歩するような感じで」
「はい! 歩度を伸ばして!」
で、ぐわんと前に出る。

別の馬に乗りながら チラ見してくれていた友人は
「前肢がぴっと伸びていてかっこよかった♪」
と褒めてくれたのですが、踏歩変換も伸長速歩も、
後肢の踏込みが全く感じられなかったので、
わたしはとても不満で。
いい馬だけど、残念 完敗と思ったのでした。


年が明けてから、その乗馬クラブの会員になって
定期的に乗らせていただくようになってからも
同じようなレッスンが続いたので、

「5年以上お休みしていて、
わたし自身のバランスも座りもぼろぼろだし、
馬の動きにも後肢の踏込みが感じられないので、
もっと伸びやかに前に出られるまで、
踏歩変換も収縮運動もやらなくていいです」

とお話ししたら、
先生も

「ウォーミング・アップの段階で
踏歩変換やハーフステップを求めるのは小手先の解決法で、
そうすれば馬がぴりっとして前に出て乗りやすくなるけれど、
きちんと前下方伸展で背中を使った動きをさせるのが
本来のやりかたです」

とおっしゃってくださって。

それでも、以前にいたところで どうやら長らく
伸びやかに前に出ることは要求されていなかったらしいボルぞう氏とは
1月中は本当にウォーミングアップだけで
一鞍終わってしまうことが多かったです。

一鞍 40分とほかのクラブに比べて短いので、
昨夏 競技に再挑戦するときには、
早く競技向けの練習をしたくて
ウォーミングアップの軽速歩で
背が波打つのを確認するまえに 早めに切り上げることが続き、
するとみるみるボルぞう氏はまた前に出られなくなっていきました。

試合初日終了後にそのことに気づいて大反省して、
2日目競技が始まるまえに先生にご相談しました。


障碍の競技で3日間の休馬後に乗ったときはウォームアップで
前には出るけれど、真直性が出てくるまでにやたらと時間がかかるなぁ
最近こんなことはあまりなかったのになぁ、
これって休馬の影響なのかなぁ、と感じたこともありました。
その日は珍しく、わたし自身は絶好調だったので余計に。


先日のレッスンでは、今シーズン初試合の反省をもとに、
肩内でU先生が合格点を出せる動きをしているときは
きちんと馬が背や肩から肢を動かせていること、
わたしが「推進しても前に出ない」と感じているときは
馬の背のスィングが止まっているから、
もう1度 馬が背を使って動けているか感じて、
それから扶助をかけること、とアドバイスをいただいていました。




花ピンク ウォームアップから収縮運動へ 花ピンク


ウォームアップから本格的な収縮運動に入るまえには たくさんの移行、 特に駈歩のシンプルチェンジなど2つ上/下の歩法への移行を行う。

その後、ハーフホルトを使って 徐々に 馬場馬術的な収縮運動を求めていく。

そのなかでも馬の背の透過性とスィングを感じられるなら、
その収縮運動は完璧である。

その状態で手綱を詰めると、歩幅を伸ばそうが狭めようが、
馬の重心が移動しても、馬は自分でバランスをとりつづける。
収縮時にセルフ・キャリッジが確立されている馬は、
そのまま手綱を伸ばすと、馬体フレームやスピードは変えずに
ユバシュトライヘン(JEF A4課目 2013 に含まれる運動)することができる。



ボルぞう氏が初心者も乗れる安全馬になってきて、
わたしが日本にいなかったり、ボルぞう氏の肢の調子が悪かったりで
2ヶ月以上、わたしは全く乗っていなかったことがありました。


その後久々に乗ってみたら、歩度を伸ばすとボルぞう氏が
ヘッドドロップするようになってきて。。。びっくり仰天!ポーンポーンポーン


でも、前々から歩度を伸ばすときは、前をがっつり持つ必要があり、
伸ばした状態から詰めるにはさらに力が必要だったので、
改善するにはシンプルチェンジなどで馬のバランスを丁寧に
起こす必要があるのではないかな?と思ってきました。

踏歩変換が出来る馬に乗っていると
シンプルチェンジより踏歩変換のほうが楽なので、
レッスン中にシンプルチェンジや反対駈歩を1度もせずに
終わってしまうことが多いなと感じていて、
普段やっていないから
試合前に先生騎乗でも馬がシンプルチェンジをすっかり忘れていたり。

シンプルチェンジはL1の駈歩パートの大きな見せ場。
去年は馬が馬が苦手だからとMに逃げたけれど、
馬体のバランンス改善のためには
シンプルチェンジをコンスタントにやったほうがいい。

先生騎乗で苦労しているものを
いきなりわたしがやって上手くできるわけがない。
L1の試合に出ることにすれば、重点的にレッスンしてもらえるし、
先生が乗るときもトレーニングしてもらえるはず。

そんな理由で、今年は
苦戦するのが明らかなののにL1にチャレンジすることにしていました。




花ピンク 収縮運動について 花ピンク


なにかがうまくいかないとき、
それはたいてい後躯からハミにかけてのブリッジに問題がある。
馬が脚扶助に対して前に出ず、コンタクトの質が失われて、
外方手綱で馬を収縮に導くことができなくなっている。
馬はより大きく動くのではなく、歩幅がより小さくなる。
項を高く上げるか、潜るか、
いずれにせよ、問題は 後肢からハミへのブリッジとなる筋肉 にある。
どちらの場合も対処法は
輪乗りで左右の屈曲を求める。
その際、脚で外方手綱を受けるよう求める。

「外方手綱によるハーフホルト」
とは、言うは易く行うは難きものだが、
直線上よりは輪線上のほうがまだ達成しやすい。

次に馬の頚を下げさせ、ハミに出るようにする。
もし馬が収縮を知っているなら、人がハミを譲ったあとも
2、3歩は馬は収縮態勢を維持できなければならない。
しかしその後はハミを追って、頚を下げてくる必要がある。
もしそうならないならば、ハーフホルトを続けて、
馬をより丸く、頚をより下げる必要がある。

調教度合いの浅い馬に乗っている場合、
このような問題が起きることはあまりかもしれないが、
伸長速歩のあとで収縮速歩を求めるときなど
馬が頚を高く短くしたり、
ビハインドになったり、後肢を踏込まなかったり
といった問題は起きるものだ。

そんなときは即、馬の頚をさげさせなければと、ハーフホルトをかけ
それが馬をさらなるショートネック/ビハインドにしてしまったりする。

そんなときは隅角を使って 馬を両脚で外方手綱に推し出し、
数歩のパッサージュ調な速歩で頚の位置を下げさせ、
鼻面を垂直より前に出す。

ピアッフェ、パッサージュ、キャンターピルエットなど
極度の収縮運動の最中でも
人が求めれば、馬は項の位置を下げられるだけのサプルネスが必要。
下げられないということは背や頚に不必要な緊張が残っている証である。




ボルぞう氏の場合、
頚をやたらと高くするとか、潜るとかいうことはなく
ひたすら背を固めてスイングしなくなるだけですが、
他の馬ではたしかにどちらのパターンにもあったことがあります。


でも not really in front of the leg は


まさに、それ!それ!!


だし、
U先生からもつい先日、


馬の背の使いかたをもっと感じ取るよう

言われたばかり。




そんなシュミット氏ご自身のウォームアップの映像はこちら ダウン ダウン ダウン 。