こんばんは~。

今日はぐっとは冷え込みましたが皆さん、風邪などひかれてませんか?


さて、昨日は発達障害の早期介入の意義について、その子の発達特性を知り、特性に合ったかかわり方をすることの大切さについてお話しました。


今日はその続きです!



長期的にみた場合、早期介入には、さらに大切な意義があります。

セルフエスティーム

という言葉をご存知ですか?



「自尊感情」と訳され、自己を肯定的に見ることができて、自分自身を大切にする気持ちのことです。



自尊感情というのは、人が何かをするときの原動力となるようなもので、これが低いと何かにチャレンジできなかったり、いつも満たされない気持ちでいっぱいになり、不安や焦燥感を感じやすくなります。


自分を受け入れて、大切に思える気持ちは、大人になってからも必要で、人が健康な心で生きていくためには生涯大切な力の一つといえます。


また、自分を尊ぶ気持ちが欠けてしまうと、当然他人を尊び大切にすることなどできないわけです。




少し話がそれますが、
赤ちゃんを見ていると、姿形はみんな違って、そして性格も全然ちがいますよね。

泣き虫な子、おとなしい子、好奇心旺盛な子etc。。


このように、赤ちゃんは既にそれぞれの個性を持って生まれてきます。

そして、それら先天的なキャラクターや発達の特性を素地として、家庭や学校など、子どもを取り巻く環境からの影響を後天的に受けながら、子どもの心は形成されていきます。



つまり、周囲からの影響が大切なのは当然なのですが、

その子の特性に合ったかかわりができるかどうかが、子どもの健康なこころの成長を左右するカギになる、

とも言えるのです。



子どもの障害の特性を知り、周囲の大人が適切なかかわり方を学ぶこと


は、


子どもが自分自身を大切に思い、自分は受け入れてもらえているという安心感を得たり、自信を獲得するかかわりができること、


つまり、


セルフエスティームを育むようなかかわりをすること、につながるわけです。



発達障害の特性のある子は、その特性の性質上、とかく失敗体験や叱責される経験が多くなり、「私は、いつも叱られてばかりでダメな子なんだ」「何をやってもどうせうまくいかない」と考えがちでセルフエスティームが低下しやすいといわれています。



診療をしていても、情緒的なトラブルを抱えている子どもの場合はそのことが焦点となることが多々あります。



セルフエスティームの低下は、大人になってから、うつ病などの精神疾患を併存しやすいとも言われています。




ですから、セルフエスティームの向上は子どもたちのこころの成長にとってとても大切なキーワードのひとつと考えています。




ひびきこころのクリニック

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