線路は続くよどこまでも」の元歌はエロかった!

大抵の人は、子供の頃に歌った経験がある、
線路は続くよどこまでも」は、
元々は、作詞作曲者不明のアメリカの民謡で、
原題を「I've Been Working on the Railroad」という。


作詞作曲者は不明だが、
歌われ始めた時代は、アメリカで1863年から始まった
大陸横断鉄道建設の時代だとされている。


その線路敷設工事に携わったアイルランド系移民の男たちの間で
広まったとの説が有力だ。


この歌が1955年に日本で最初に紹介されたときは、
津川圭一の訳詩による「線路の仕事」という題名で、歌詞の内容も原曲に近かった。


線路の仕事

1.線路の仕事は いつまでも
  線路の仕事は はてがない
  汽笛のひびきが鳴り渡れば
  親方はさけぶ ふきならせ

2.つらい仕事でも しまいには
  つらい仕事でも はてが来る
  汽笛のひびきが鳴り渡れば
  つるはしおいて 息絶える


この時はほとんど知られることもなかったが、
1960年6月1日からに、日本のKRT(現在のTBS)で放送が始まった、モノクロの30分のアメリカのドラマ、「テキサス決死隊」(Tales of the Texas Rangers)の主題歌がこの原曲の替え歌だったため話題となり、テレビ局にも「あの歌のレコードは出ていないのか?」といった問い合わせが来るようになった。


このテレビドラマのオープニングとエンディングで使われたのが、
"I've Been Working on the Railroad"の替え歌である、
見よ!テキサス決死隊」(We are the Texas Rangers)だったのだ。
番組のファンの間で、「あれが西部の荒れくれ者と・・・」と
口ずさまれるようになった。


それが1962年になって、NHKの「みんなのうた」という番組で
線路はつづくよどこまでも」という題名で紹介されたことで
全国に広まった。


これが後に「線路は続くよどこまでも」として、
日本でもスタンダードな童謡として定着したのだ。


線路はつづくよどこまでも

1.線路は続くよ どこまでも
  野をこえ山こえ 谷こえて
  はるかな町まで 僕たちの
  楽しい旅の夢 つないでる
  ランラランララ・・・

2.線路は歌うよ いつまでも
  列車のひびきを 追いかけて
  リズムに合わせて 僕たちも
  楽しい旅のうた うたおうよ
  ランラランララ・・・


作詞は、佐々木敏となっているが、本名は後藤田純生といい、
「みんなのうた」の二代目NHKディレクターだ。
しかも、彼の単独訳詩ではなく、「ノッポさん」として知られた
高見映が先に訳したものを後藤田を含む番組スタッフ全員で
作り上げたものだったのだ!


では、原曲の歌詞はどうなのか?

I've Been Working on the Railroad

I've been working on the railroad
All the livelong day
I've been working on the railroad
Just to pass the time away

Can't you hear the whistle blowing
Rise up so early in the morn
Can't you hear the captain shouting
Dinah, blow your horn

Dinah, won't you blow
Dinah, won't you blow
Dinah, won't you blow your ho-o-on
Dinah, won't you blow
Dinah, won't you blow
Dinah, won't you blow your horn

Someone's in the kitchen with Dinah
Someone's in the kitchen I kno-o-o-ow
Someone's in the kitchen with Dinah
Strummin' on the old banjo!

Singin' fi, fie, fiddly-i-o
Fi, fie, fiddly-i-o-o-o-o
Fi, fie, fiddly-i-o
Strummin' on the old banjo

Someone's makin' love to Dinah
Someone's making love I know-o-o-o
Someone's making love to Dinah
'Cause I can't hear the old banjo



この原曲の日本語訳を紹介しよう。

ここで知っておいて欲しいのは、
この原曲に出てくるDinah(ダイナ)という名前が、
列車の名前と女性の名前の両方の意味を兼ねているということ。

また、banjo(バンジョー)は、西部劇でお馴染みの楽器だが
多くの弦楽器がそうであるように、女性の体の比喩でもあるということだ。


俺はずっと線路で働いている
まるっと一日中だ
俺はずっと線路で働いてる
時間はあっという間に過ぎてゆく

警笛が鳴り響くのが聞こえなかったかい
朝早くから起きろってさ
親方が怒鳴っているのが聞こえなかったかい
ダイナ、お前のホーンを吹いてくれ

ダイナ、吹き鳴らしておくれ
ダイナ、吹き鳴らしておくれ
ダイナ、吹き鳴らしておくれ、お前のホーンを
ダイナ、吹き鳴らしておくれ
ダイナ、吹き鳴らしておくれ
ダイナ、吹き鳴らしておくれ、お前のホーンを

誰かがダイナとキッチンにいる
誰かがキッチンにいる、俺は知ってるんだ
誰かがダイナとキッチンにいる
あの古いバンジョーをかき鳴らしてるぜ!

歌ってやがる、フィ、フィー、フィドリーオって
フィ、フィー、フィドリーオ
フィ、フィー、フィドリーオ
あの古いバンジョーをかき鳴らしてるぜ!

誰かがダイナと愛し合ってる
誰かが愛し合ってる、俺は知ってるんだ
誰かがダイナと愛し合ってる
だからあの古いバンジョーの音が俺には聞こえないんだ



具体的な状況説明をあえてさせてもらうと、こうなる。

オイラの住んでいるある田舎の町で
大陸横断鉄道の線路敷設工事のための
作業員募集があったのでオイラは応募した。
仕事はキツイが給与はいいので頑張れる。
それでも、一日中の重労働はかなりキツイ。

現場監督はうるさく、
休憩時間が終わると笛を吹いてすぐ作業に戻れと怒鳴る。
この線路が繋がると、オイラの町にも列車がやって来る
そう思えばまだまだ頑張れる。

それに、家に帰れば長年連れ添った女房のダイナがいる。
多少くたびれてはきたが、まだまだセクシーだ。
アイツのあえぎ声が聞きたくなったぜ。

とうとうオイラの家の裏辺りまで工事が進んできた。
おや?キッチンの開いている窓から見知らぬ男の姿が見える。
どういうことだ?
あの男、オイラのダイナといちゃついてやがる!

あえいでやがる、ヒッ、ヒィー、ヒィ~って
あのオイラがなじんだ体をもだえさせながら。

誰かがダイナと愛し合ってる。
もう見てしまった。
誰かがダイナと愛し合ってる。
だから、あのなじんだダイナのあえぎ声は、
俺の耳には届かないんだ。



線路は続くよ」は、めちゃエロかったのだ!