ウルペンのドリームピラミッド-パトリック・レドモンド

<パトリック・レドモンド>


2007年前半に、

カナダを訪れていたアメリカ政府関係者のポケットに、

カナダ政府は、小さなRFID送信機を埋め込んだ

カナダドル(2ドルコイン)を忍ばせて、

彼らの動向を追跡しているとしてアメリカ政府は、

カナダ政府に抗議したことがありました。


この問題に直面した一人のCIS役員は、

こんな風に言いました。

「ああ、勘弁してよ!

彼らは、一人の人間がどこでどんな会議に出席しているのか

知りたがっていただけでなく、誰と話したのか、

そして、何があったかまで全部知りたがっているんだ。」


カナダ政府が望めば、細工したカナダコインと共に

人々を追跡するかも知れないということです。


ワシントン大学では、学生や教授たちが、

エリア内のどこに誰といて何をしていているかを、

詳細に追跡されて、データベースに保存されています。


仮に大学の教授のうちの1人が、

「この学生をチェックしてもらえるかな?」と尋ねると、

「ああ、この学生なら、今4階の452号室の外にいて、

教室へ戻るところです」と、分る仕組みになっているのです。


ロンドンなら、RFID付きの

有効期限1カ月の定期券を買うことができます。 

そして、人名と定期券をリンクさせれば、

その人がイギリスのロンドン中至る所にある

バスと地下鉄網のどこにいるかを

追跡することが出来るのです。


昨年、ロンドン警察は1ヵ月平均4件の

調査要請を受けていました、それが現在では

1カ月平均100件にもなっているのです。


ちょうど先週、ロンドン警察は、

ロンドンの31,000人もの警察官全員に

RFIDチップを付けさせたと発表しました。

それが彼らの身分証明書に付いているのか、

それとも警察官の体に直接埋め込まれているのか

については、言及を避けていました。


このことは、『デーリーメール』紙上で発表されました。

警察官の中には、

「我々がいつどこにいるか知られているため、

喫茶店でドーナツを食べることも出来ない」と

不満を口にする者もいました。 

ロンドンの31,000人の全ての警察官は、

現在RFIDを付けているため、彼らが人々を制止したり、

コントロールする必要がある場合は、

彼らは1,000人の応援部隊に

直ちに現場までの道を教えることが出来るのです。


中国南部の深圳(しんせん)市では、

市民の動きを追うために、

RFIDリーダーを活用しようとしています。

全ての市民は、彼らがいついかなる時に

市のどこにいるか確認できるように、

チップ付き身分証明書を持たされるのです。


アメリカ合衆国が現在取り入れようとしているチップと

国民身分証明書は、数字だけでなく、

職歴、教育、宗教、民族性、逮捕歴に

結婚歴までも含みます。


アメリカ合衆国は、今のところ2、3年の間に

国民身分証明書を実現しようとしていますが、

政府が国民の誰でも特定出来るこの国民IDに

抵抗しようと、いくつかの異なった州で

ストライキが行われたりしています。



(つづく)



翻訳:ネコペンギン