これは、あくまでも私のイメージなのだが、
どうも英語の「Success」(成功:名詞)や、
「Succeed」(成功する:自動詞)という言葉と、
「成功(する)」という日本語とは、
かなりニュアンスに差があるように思える。
日本語の「成功」には、
文字通りの「功を成す」とか
「手柄を立てる」という意味の通り、
戦争やビジネスで、
苦労して、かなり頑張って、ようやく
手に入れるというイメージが付きまとう。
いわゆる「成功ノウハウ本」でも、
日本語の本だと、どうしてもこんな感じだ。
1.成功したときのイメージを思い浮かべ、
2.それを言葉にして書き出し、
3.毎日、それを見ながら、
4.口に出して言ってみる。
なんていうことがよく書かれている。
さらには、少々失敗したくらいで
諦めたり、撤退したりせず、
成功するまで何度もチャレンジし続けるべき、
とまで書いてあったりする。
そうなると、「成功」って
まるで「修行」じゃんって言われても仕方ない。
しかし、自動詞の「Succeed」のラテン語の
語源から探っていくと、間違いなく日本語の
「成功する」とニュアンスが違うことがよく分かる。
「suc~」は、「~の下に」という意味で、
「ceed」は、「行く」とか「来る」という意味だ。
そこから、
succeed in~=~の下に行く⇒
~のところに達する=~という目標に達する⇒
「成功する」となる。
succeed to~=~の下に来る⇒
~の影響下に来る=~の通りにする⇒
「~を継続する」となる。
次の英文を見てみよう。
I succeeded in solving the problem.
問題を解くところの下に行った⇒
問題を解くことに成功した。
となる。
He succeeded in life.
彼は、人生においての
しかるべきところへ行った⇒
彼は、成功した。
「Succeed in~」の名詞が「Success」なら、
「Succeed to~」の名詞が「Succession」だ。
「Success」は「成功」だが、
「Succession」は「継承」とか「相続」、
「連続するもの(こと)」といった意味になる。
あの「RC Succession」の「Succession」だ。
さて、
英文のビジネス書(成功ノウハウ本)の題名でも
「success」という単語はよく使われているが、
意外と「succeed」という単語は少ない。
ところが、昨年
「Succeed」という題名の本が出版された。
そう、珍しい例だ。
ちなみに、つい先程
Amazon.comのBooksで「success」を検索すると、
118,563件ヒットした。
同様に、「succeed」で検索すると、
4,817件しかヒットしなかった。
その珍しい例となったのが、
この「Succeed」という本なのだが、
実に分かりやすい。
- Succeed: How We Can Reach Our Goals/Ph.D., Heidi Grant Halvorson
- ¥2,265
- Amazon.co.jp
著者のHeidi Grant Halvorson心理学博士は、
特に社会心理学の分野での経験と知識が
豊富で、数々のコンサルタントもしながら
ブログでも情報発信を続けており、人気も高い。
最新の心理学の知識を活かした
「目標達成(成功)の秘訣」という内容だ。
日本語版が出版されるかどうか
現時点では分からないので、
それまでウルフペンギンが
内容を紹介していく予定(あくまでも予定)だ。
by ウルフペンギン