新プロジェクトスタートのキックオフに向けて
今日に至るまでの“裏側”をストーリー仕立てでお伝えしています
目次
コンセプトストーリー① 初めて『面接官』になってわかった採用市場価値を上げる秘密
コンセプトストーリー③ 新プロジェクトを方向付けた一冊の本との出会い今日ココ!
コンセプトストーリー④ コンセプトメイキング1:コンセプトが決まればすべてが決まる
コンセプトストーリー⑤ コンセプトメイキング2:私が恨んでいる過去と現状に再び向き合う
コンセプトストーリー⑥ コンセプトメイキング3:「世界を良くするもの」を指す矢印
コンセプトストーリー⑦ コンセプトメイキング4:プロジェクトのビジョンと実現方法
コンセプトストーリー⑧ コンセプトメイキング5:新プロジェクト名を発表!
コンセプトストーリー⑨ コンセプトメイキング6:プロジェクトの仕様に落とし込む
コンセプトストーリー⑩ コンセプトの裏側:自信と安心感について 〜マイアミの海が見える部屋からメッセージ〜
採用側と受験者側を立て続けに経験したことで、採用試験で重要なことは受験者のスペックだけじゃなく採用側の意図にもあるという気づきを得て、「受験者として採用されるために何をするか」よりも「採用側として必要な人材に何を求めているか」、つまり採用側の視点に立って採用試験(CA受験含め)を考えることがとても多くなっていきました。
- 企業はなぜ人を採用するのか
- 人口が減っていくなかでどんなスキルが今後は重要視されていくのか
- どんな人材が生き残っていくのか
- 企業が人材を採用する価値観は昔とどう変わっていくのか
・・・などなど、新しい経験をしたことでいろんな方向でいろんなことをばらばらに考えていたわけですが、いつも行き着くところは同じなような気がしていました。そして、ぼんやりと、その考えるところの行き着く先がいつも
- 「会社ってなんであるんだろう?」
- 「なんで仕事するんだろう?」
・・・みたいなところだと気が付きます。そうして、自然に
- 私はなぜCA合格のサポートをしているのか
- 合格者を増やすことができても、それをこれからもやり続けて何になるのか
- この仕事をするのは私でなければいけない理由があるのか
ということと向き合う必要性を感じていました。
事の始まりは「任天堂NY」
そんなとき、買い物の帰りにロックフェラーセンターの近くを歩いていたら、通りの先に一際賑わっている場所がありました。
新しいお店でもできたのかと思ったら、そこはNindtendo NY。任天堂直営の公式ショップです。
このニンテンドーニューヨークは、ホリデーシーズンだけでなくいつでも人がいっぱいです。ゲームのキャラクターが描かれたショッパーを片手に歩いている人は普段生活していてもよく見かけます。
任天堂が海外でも人気なのはなんとなく知っていましたが、先のようなことをぐるぐると考えていたタイミングだったので、ふとこんな疑問が浮かびます。
「なんで任天堂はこんなに世界の人から愛されているんだろう?」
「しかもゲームで・・・?」
部屋に帰ってきてから、任天堂という会社のこと・これまで発売されているゲームのこと・その制作の裏側等々についてググって調べていたのですが、その中である一冊の本に出会います。
それが
「コンセプトのつくりかた」
玉樹 真一郎さん著
・世界販売台数9500万台!元任天堂Wiiの若手企画開発メンバーによる、コンセプトの定義と作り方。ものづくり現場の人はもちろん、企画、起業、イベント、起業、NPO、就活等、何かを始める時に誰もが最初に考えること=コンセプトワークについて、手描きイラストと冒険物語形式でわかりやすく伝える。
・コンセプトが見つかれば、やるべきことの99%が決まる。世界3億人が夢中になった!任天堂「Wii」元企画開発者の発想術。ものづくり、起業、学校、自治体、NPO…etc.何かをはじめようとするすべての人に役立つ本。
(Amazon商品ページより抜粋)
この本の中では、ものづくりのコンセプトについてものすごく深く考察されています。今の自分とプロジェクトに必要なことが書かれていると感じました。
(※一応リンクを乗せましたが、正直、内容は難しいです。全体の流れがゲームに例えられていることもあって、ゲームが苦手な私にとってはなおさら最初はとっつきにくく…4回くらい通しで読み直してやっと内容を理解した後、実践はもっと難しかったです。実際に実践するとなると自分一人ではできず、膨大な時間が必要になるので大変です。)
「コンセプト」というのは、ものづくり(物質的なモノに限らず、活動や事業も含める)の「企画」から「仕様」までのほぼすべてを定義づけるものであり、誰もが良いとわかっていること(既知の良さ)ではなく、誰も気付いていないであろう良さ(未知の良さ)をメッセージとして、それを実現するための方向性とやり方を示すもの、だそうです(厳密に言うと“私はそのようにこの本の趣旨を受け取った”ということですが)。
これに私は結構な衝撃を受けまして、、、
これまで「CA受験」という特定の自分の経験をもとに発信を始め、プロジェクトを立ち上げて合格者を出していくに連れ、
どんな境遇の人でもどんな経験やスキルの人でもほぼ全員の書類を通過させるアドバイスができるようになったり一人ひとりの変化の瞬間に立ち会えたりして、日々の活動レベルでの自分のスキルや喜びが大きくなっていく一方で、日に日に大きくなっていった違和感があったのです。それは
私って、CA合格のサポートをしてるけど、別にCAを増やすことが自分の人生の目的ではないんだよなぁ・・・
ということ。活動自体に矛盾を感じていました。
CA合格を目標にすればするほど苦しくなっていった自分の過去を振り返るにつけ、
誰かがその過去の自分のような今を生きているのを見るにつけ、
そして何よりも、今、私自身がCAに合格したその先の人生を既に歩んでいるという事実から
無視できない違和感でした。
そんなときに「コンセプトのつくりかた」に出会います。
コンセプトは活動の99%を決める
この本で紹介されている、ものづくりのコンセプトを決めるためのワークである“コンセプトワーク”は「失敗」する可能性もあります。私は企業に属しているわけではないので、この本の著者のように、上からの指示で何か新しいものを期限付きで生み出さなければいけないというわけではありません。でも、期限が曖昧な、(ひとりで)仕事をしている人や、CA受験のように「諦め時がわからない」ような挑戦をしている人こそ、失敗するかもしれないシビアなコンセプトワークをすることで活動の99%を方向づける軸ができるので、後々、自分と、自分のお客様を助けることになると思います。
私にとってコンセプトワークが失敗するというのはどういう事を意味するかというと、コンセプトを確立するにあたって自分の活動(CA受験サポート)云々よりももっと深いところにある私自身の人生や働き方に対するビジョンを再認識したときに、それがCA合格コンサルティングの意義と繋がらないとわかることです。そうしたら、潔くCA合格のサポートという仕事自体を辞めようと思いました。
でも一方で、もし、この仕事をすることで誰かの力になれると確信できたり、自分自身の大きな人生のビジョンとも重なることがわかったりしたら、プロジェクトの仕様の細かい部分にまで統一したコンセプトを落とし込んだ暁にはプロジェクトに参加する人たちの合格率も当然もっと上げられるだろうとも思いました。
辞めるか、刷新するか。
その分岐点に立って、改めて私の活動のコンセプトの洗い出しと確立をしようと思い立ったのでした。