ジョー爺 中国・アジアを歩く!-胡同

<2006年5月の北京への旅、2日目>


北京の2日目、空港に迎えにきてくれた胡さんが庶民の通りである「胡同」の探索を勧めてくれ、それも観光地化した天安門の北部ではなくホテルから南が良いというので、地図を見ながら「胡同」を探し歩いた。


ところが昨年調査と銘打ったガイドブックの地図にあるホテル近くの「胡同」は新しいビル建設でとりつぶされて跡形もない。


ホテルが面する大通りは崇文門東大街で、その次の南の大通りの広東門内大街まで、いくつもの路地がある筈が全滅している。


一方通りの南側にも大きなビル群が立っていたが、歩いてみるとビルの間に古い瓦屋根の家が見え、それらしき路地の入り口にようやくたどりつく。


さて、ほんとに中にとことこ入っていって大丈夫かと、少々不安がよぎりながら、入った。

後で胡さんから聞いたが、北京での発展レベル順位というか価値レベルというか、その順位は、(1)かつての城内地区(2)城外の北部(3)城外の東部(4)城外の西部(5)城外の南部、だそうだ。


今入り込んだのは、その最後の城外の南部。


ところで「胡同」とはモンゴル語の井戸を意味する言葉だそうで、モンゴル人の元の時代に始まり明・清の時代に発展していた様式とのことだとか。


老北京と呼ぶ長く北京に住む人達にとって、胡同がなければ北京じゃないと思うほどかけがえのないものだという。


本音を言えば、観光地名所は最初から辟易、それも名所旧跡と言われてどっと人が訪れるところは最初から観光じゃないので行きたくもない。


とは言え、5月の今は次を急ごうと天壇を西口の出口に向かうと、出口まで1キロもある。やっと天安門の入り口(前門)真南2.5キロ程のところの前門大街に出た。


胡同を抜けたところから天壇が見えるものの、崇文門東大街に沿った市場通りを北に戻りながら他の胡同を探すも結局なく、天壇公園の北の入り口の通りである祈念大街を南下。


天壇公園の入り口で、ホテルを出てから3時間弱歩き続けていたのでB級グルメの小さな店に飛込んだ。

店の奥の壁のメニューを見て、まず目に入ったのは小龍包の3元(43円)。ショウロンポウと言ったら問題なくすぐわかってくれたが、「??タン」もどうと聞き返され、多分スープだろうとOKと返事。この時は英語だったのか、ボディランゲージだったのか、覚えていませんね。


結局、鶏蛋湯を持ってきた。これは、何と1元(14円)で、とてもおいしい。今、この記事を書く為にサイトでみると、鶏蛋湯はチータンタンと発音し、ちゃんとした日本の中華料理の店だと300円から400円と書いてある。


要するに卵とじスープで僕は好きになれる小松菜(?)とのりの入ったスープ。これが。どうして1元(14円)なんだ? とてもおいしかった。小龍包は、10個程のせいろで来た。だから、一個、3毛(0.3元、4円)程になる。最高にうまかったと言わないが、歩き回った後ではうまかった。


後で経験を積んでわかったことは、飲茶的なものを頼む人は当然スープも頼むのがあたりまえで、オウム返し的に、スープもいるでしょと当然訊いてくる。


さて、この辺から、当然の如く日本の生活感覚が崩れ始める。 僕は所謂美食家でないので、14円のスープで十分感激。毎日このスープでも問題ない。 どうして、日本では400円~500円を払わなければならないのか。


この店のおばさんは、とても庶民的な人だった。他に高校生らしき若者もなじみにのように来ていた。


ということで、天壇公園を早々と通りすぎようとしたら、この公園は広大な敷地に緑が多く、地元らしい人がゆったりと散策している。


広さは、なんと南北及び東西其々1.7キロ前後で、総面積2.7平方キロ。


ここは、もうすこし雨の降る6月には結構いける憩い場となる区域かな、と思う。


<2日目の歩きはまだまだ深夜まで続く ........>