こんにちは!
一般法人の営業代行の話3です!
パワーストーンのボタンを売る?
どこに?
起業支援をしていた
フリーの代行屋時代
予算も
人員もない中
まだ、
売れるとも変わらない
商品を
銀座の高級テーラーさんや
渋谷などの東急ハンズにおいてもらうまで
いろいろな紆余曲折がありました。
(詳細は
日本繊維新聞に書いたコラムで)
渋谷のパルコへ繋がる坂道の途中に、ルノアール系列の喫茶店があります。起業したばかりの若い社長が向かいに座っています。「このボタンを売りたいのですが?」これが、営業代行屋としての初めてのお客さんとの出会いで、さらに、アパレル業界に飛び込むキッカケでもありました。今から5年前の出来事です。
透明のケースにクッションが敷き詰めてあり、宝石のようなカラフルな石の四穴ボタンが大小4つずつ並んでいます。中国で硬玉と呼ばれるヒスイ、水晶、虎目といった半貴石で作られたボタンです。硬玉と言えば、パワーストーンのブレスレットとして、最近よく見かけますね。社長曰く、硬玉は文字通り丈夫で、ボタンの四穴を開けるのには高度な技術が必要である事、石にはそれぞれ花言葉のような宝石言葉があり、これをスーツやワイシャツのボタンにすれば必ずヒットするはずだ。社長は目を輝かせながら話を続けます。手元の資料には、ボタンの原材料、ミリ単位のサイズごとに下代価格が記載されていました。虎目のスーツボタンで1個1,500円程度。石の仕入れ加工は中国で行っているため為替レートの影響も受けます。
このボタンを販売していくに当たり、私と社長は多くの困難に見舞われることになります。既にお気づきの方も多いかもしれません。それから2年の歳月が経ち(今から3年前)、このボタンは銀座で有名なテーラーさんの目玉商品になります。ある海外ブランドの既製ボタンに後一歩という所までになります。
当時、私が気になったのは、下代価格でした。通常3つボタンのスーツには、袖口の4個のボタンを入れると11個のボタンを使用します。一個1,500円のボタンが11個で16,500円になります。そんな高価なボタンを採用するブランドはあるのか?ボタンの穴は手彫りなので四穴は正確な均一ではありません。大量生産は可能なのか、さらに生地に縫い付ける際には機械縫いは難しそうです。今思い返せば、課題は山積の状態でした。
私たちは、業界の商慣習、常識に全くの無知でした。ただし、知らなかったからこそオートクチュールの先生やブランドのバイヤーさんに飛び込みで提案を続け、新しいことに挑戦することが出来ました。営業コンサルの立場から言うと、「既存の業界の慣習に囚われず、別の業界のやり方を如何に取り入れる事が出来るか」、それが今のマーケティングの要だと感じています。このボタンは、業界の垣根を越えて、東急ハンズのパワーストーンの売り場に置いてもらうことも出来ました。「変わった形をした石」としてバイヤーさんに喜ばれたことを今でも覚えています。
最終的には、
販売ルートができたり
既成ブランドのオリジナルボタンに
採用1歩手前まで行きましたが
それまでの
2年間は・・・・
東京都内の
オーダースーツのテーラーさんへの手売り
をしていました。
今の時代に
手売り??
ボタンのセットを
1万~3万
その場で
商品を手渡しして
現金を貰い
領収書を書く。
行商みたいなことをしていました(笑)
富山の薬売りではないですが
このネットの時代に
行商を経験したことのある
人は
少ないんじゃないでしょうか(笑)
営業の基礎は
手売りだと思います。