カスミソウのように
清らかな心でいられたら
どんなにいいだろう。
とはいえ
親切というのは
実にムズカシイ。
タイミングやその他によって
親切は親切でなくなる場合もある。
たとえば
こんな話が。
ある日の会社帰り
電車で帰ろうと
急ぎ足で歩いてて
定期券を落とした。
彼女はすぐに気づき
「あら、やだ。いっけな~い」と
来た道を戻る。
が
どこにも落ちてない。
途方にくれて
会社に戻り、その旨話すと
みんなで協力して
一緒に探してくれた。
が
どこにもない。
さんざん探し回った挙げ句
駅舎に尋ねると
落とし物として届いてますよ
とのこと。
親切な人が
すぐさま
駅舎に届けてくれたのだ。
その時
彼女はこう思った。
その人が拾わないでいてくれたら
みんなであんなに
探し回らずにすんだのに…と。
本当に、タッチの差だったのだと思う。
なぜなら
彼女は
本当にすぐに気づいて
たどった道を戻ったから。
おそらく
拾われてなければ
すぐさま見つけて
そのまま
予定どおりの電車に乗って
帰れただろう。
もちろん
拾ってくれた人に
悪気があったわけではない。
落とした人が困ってるだろうな~という
親切心だったのだと思う。
最悪
別の人に拾われて
その人がその定期を
自分のものにしてしまう事だってありえる。
だとするならば
やはり
拾って届けてくれた人は
いい人なのだろう。
しかし
彼女は、その体験後
道に落ちてる物を
すぐに拾えなくなったそうな。
誰かが踏まないよう
そっと
わかりやすい
見つけやすい所に
置いてあげるのだそう。
そうすれば
すぐに気づいて取りに戻った人が
見つけられるから。
これもまた
彼女なりの親切。
よかれと思ってやったことが
相手には迷惑ってこともある。
とはいえ
やはり
誰かが困っていたら
助けてあげたいと思うのも
人のココロ。
親切って
なかなか
ムズカシイ。