巨人が3年連続セ・リーグ33度目、1リーグ時代から通算42度目の優勝を決めた。セ・リーグで3年以上続けて優勝したのは65~73年に9連覇した巨人以来。巨人では1リーグ時代の6連覇を含め、3連覇以上は5度目となる。原監督は4度目のリーグV。4度以上優勝の監督は15人目だが、優勝率6割6分7厘は川上監督の7割8分6厘、森監督の7割2分7厘に次いで3番目に高い。

 この3年間、チーム打率の順位は(1)→(3)→(1)、本塁打は(1)→(1)→(1)と、今年も強力打線。昨年8番の坂本を1番に起用。昨年は3試合しか出場のなかった2番松本、初めて規定打席に到達の5番亀井と、フレッシュなメンバーの活躍はあったが、打線を引っ張ったのは小笠原である。

 今年は日本ハム時代の06年以来、自身4度目の100打点突破。史上6人目の両リーグ100打点を記録した。肩書付きの殊勲安打が両リーグ1位の36本で、勝利打点は昨年(20度)に続いて両リーグ最多の22度。勝利打点が採用された81年以降、2年連続20勝利打点以上は初の快挙だ。今季の巨人は先制したのが84試合あり、62勝18敗4分け。小笠原が最多の26試合で先取点をたたき出し、その試合は23勝3敗で8割8分5厘の高勝率。小笠原の先制打で逃げ切るのが必勝パターンだった。

 V1の07年に規定打席に到達した6人のうち今年も到達は小笠原と阿部の2人。阿部は3年間で43試合欠場したが、小笠原の欠場は07年2試合、08年0試合、09年4試合の合計6試合だけ。07年は4番で38試合出場するも、ほぼ3番に固定。V3期間中、同じ打順で毎年100試合以上出場続けたのは小笠原しかいない。この3年間で合計97本塁打、285打点、殊勲安打99本はいずれもチームトップ。53勝利打点は、両リーグを通じて最も多い。

 小笠原が移籍してきた07年から始まったV3。巨人移籍後に打点を挙げた試合は123勝42敗2分け、勝率7割4分5厘。3連覇の主役は間違いなく小笠原だろう。

 [2009年9月24日 日刊スポーツ]

主役って気持ち良いんだろうなぁ