7、8日にあった柔道のフランス国際に今年からグランドスラム(GS)大会という名が冠せられた。新たに始まった世界ランキング制で高く格付けされ、12年ロンドン五輪出場権につながるポイントを多く獲得できる舞台という側面が加わった。日本勢は男女計4選手が優勝、一挙300ポイントを奪った。
GSは年4大会。五輪(優勝600ポイント)、世界選手権(500)、新設で年1回のマスターズ(400)には及ばないものの、グランプリ(GP、200)、ワールドカップ(WC、100)より効率的にポイントを稼げる。
初のGSだったフランス国際。男子66キロ級を制した内柴正人(旭化成)は月末にWCのポーランド国際に出場予定だが、3回優勝分のポイントを1回で得たことになる。90キロ級の小野卓志(了徳寺学園職)は準々決勝で胸部を痛めながら2位に入り、次週出場予定のハンガリー国際(WC)で優勝するより多い180ポイントを獲得した。これらの選手は幸先よくロンドンへの道を走り始めたと言えそうだ。
だが、日本男子の篠原監督は「余裕でいると痛い目に遭う」と気を引き締める。コンスタントな活躍が必要なのがランキング制だ。ランクによって組み合わせが決まるため、シード枠から外れると、強豪に初戦で敗れてポイントを稼げずさらにランクを落とすケースも考えられる。
いかに長く上位を保てるか。「今の選手は大変だが、肉体的にも精神的にもタフじゃないとやっていけない」
日本勢では女子52キロ級準々決勝で中村美里(三井住友海上)と西田優香(了徳寺学園職)が戦い、ポイントを共食いする形もあった。有力選手を多くの大会に参加させる思惑で国際柔道連盟が導入したランキング制。現場は有利不利を手探りしながら乗り出した。(パリ=村上研志)
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柔道のスタイル随分変わったみたいですけどねぇ・・歴史は守って欲しいなぁ。