1300年前に留学僧たちを乗せて大海原を航海した遣唐使船が、平成22年に奈良市で開催される平城遷都1300年祭にあわせて復元されることになり、奈良県が29日、発表した。主会場・平城宮跡の南側隣接地に屋外展示するという。

 同祭の事業協会によると、復元船は全長30メートル、幅8メートル、帆も含めた高さは20メートル。計画では、船室内で来場者が実際に航海の感覚を体験できる3次元映像を流す。同祭開催中の4月24日~11月14日、平城宮跡の南側に県が建設予定の平城京歴史館(仮称)の敷地で屋外展示する。

 遣唐使船の復元は、日本IBM(東京)が昭和56年の神戸ポートアイランド博覧会に出展した8分の5サイズの例などがあるが、原寸大は初めてという。

 また同歴史館内には、当時の平城京の町並みや住民の暮らしをコンピューター・グラフィックス(CG)による3次元映像で再現する「平城京VR(バーチャル・リアリティー)シアター」も設ける方針。

 奈良県は「遣唐使船は平城京時代の国際交流の象徴。危険な海に乗り出した先人たちの進取の気概を体感できる演出にしたい」と話している。

産経ニュース

復元作業って楽しそうだなぁ