路上喫煙禁止が浸透
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罰則規定付きの路上喫煙防止条例を十月一日から施行した志木市は、周知期間として先行実施した七月から十月までの街頭指導の報告をまとめた。指導員に対し、「いつからだ」などと反抗し、火が付いたままのたばこを路上に投げた―など一部心無い市民の報告もあるが、一日平均の指導件数は九月の二十二件から条例施行の十月が十六件、十一月も二十九日現在で十八件となっており、同市環境推進課は「徐々にだが路上喫煙禁止が浸透してきている」としている。 同条例は、朝霞、新座、和光、志木市が一斉に十月から施行し、志木市だけは七月から先行実施していた。四市内の全七駅周辺を路上喫煙禁止地区と設定。終日禁煙とし、指導や勧告に従わない違反者に一万円以下の罰金を課す。四市とも当面は過料二千円としてパトロールを開始した。 区域内は歩行中はもちろん、立ち止まって吸うこともできない。指導員が喫煙者を発見した場合、まず指導。従わない場合は勧告、命令と段階を踏み、最終的には過料二千円が課せられる。 志木市では警察官OB二人が指導員として志木駅、柳瀬川駅周辺をほぼ毎日巡回したが、七月以降、勧告以上に至ったケースはないという。 指導件数は七月が二百七十六件(男二百五十四人、女二十二人)、八月が三百十四件(男二百九十四、女二十)、九月が三百八十七件(男三百七十三、女十四)、十月が三百二十五件(男三百二、女二十三)。男性が圧倒的に多く、本格施行の十月から減少している。一日平均の指導件数は七月が十四件、八月が十七件、九月が二十二件、十月が十六件で、十一月も二十九日現在十八件。 十月の三百二十五件のうち、全体の約三分の二の二百五人を志木市民が占め、市外は百二十五人だった。 指導員からは「目前で周知チラシを捨て、たばこを指導員目掛けて投げ捨てる」「火を消すように求めると『灰皿があるじゃねーか』と怒鳴られた」との報告のほか、七十歳代とみられる年輩者からは「誰が決めた」「たばこは売ってるじゃないか」「ガキどもが勝手に決めやがって」などの声もあったという。 駅前でタクシー運転手が路上にバケツを置いて喫煙していたとの報告もあり、再度、市職員らがタクシー会社に協力要請したケースもあった。半面、土、日曜の巡回では子連れ親子も多く、「頑張って」との励ましもあるという。 同課は「指導員を見て吸うのをやめたという報告もある」としている。柳瀬川駅前で日々放置自転車指導に当たっている男性は「歩きたばこをする人は減ったと感じるが、朝の掃除で路上から回収する吸い殻の数は減っていない」と話している。 |
埼玉新聞より
結局は、まだまだ減っていないんですね。