加齢による肺機能低下、「怒り」で加速と 米研究
2006.09.03
Web posted at: 12:04 JST
- REUTERS
ロンドン(ロイター) 年を取るにつれて起きる肺機能の低下は、怒りや憎悪の感情を抱いていると加速する、との研究結果を、米ハーバード大の研究者らがこのほど発表した。
同大のロザリンド・ライト博士らが、45歳から86歳までの男性670人を対象に8年間にわたる追跡調査を実施し、結果を胸部医学専門誌「ソーラクス」の電子版で報告した。
チームでは、調査の最初に、それぞれの男性が感じていた怒りのレベルを調べて点数化。その後3回にわたって肺機能の検査を行った。喫煙など、肺機能低下にかかわるほかの要因を考慮した上でデータを分析した結果、慢性的な怒りが悪影響を及ぼすことが確認されたという。
「怒りや憎悪、敵意といった感情が、肺機能の低下やその加速に関連していることが初めて立証された」と、ライト博士は主張する。チームによると、「こうした否定的な感情は体内に生理学的な変化をもたらし、免疫システムの働きを阻害して慢性的な炎症を引き起こす可能性がある」という。
これまでの研究で、怒りやストレスは心臓病、ぜんそくなどの疾患を悪化させるとの結果も報告されてきた。ニュージャージー医科歯科大のポール・レーラー博士は、同誌の論説の中でライト博士らの研究を評価し、その上で「次の段階は、怒りが影響を及ぼすメカニズムを解明することだ」と述べている。
CNNより
怒りやすい人はよくないですね。